亀海喜寛 最初はあきれた対戦計画 日本人ボクサー史上最高の舞台へ
http://m.sponichi.co.jp/battle/news/2017/06/07/kiji/20170607s00021000061000c.html
http://m.sponichi.co.jp/battle/news/2017/06/07/jpeg/20170607s00021000121000p_view.jpg
2017年6月7日 10:30

 体重のリミットは154ポンド(69・8キロ)。プロボクシングの17階級で6番目に重いスーパーウエルター級は、かつてジュニアミドル級という名称で国内では通っていた。
「炎の男」輪島功一を筆頭に、工藤政志、三原正、石田順裕と過去4人の世界王者がいるが、村田諒太が挑戦したミドル級と同じく、日本人には難関の階級だ。

 国内の選手層が薄いスーパーウエルター級で、米国を主戦場としてきた34歳の亀海喜寛(帝拳)が、日本人ボクサー史上最高の舞台に上がることが決まった。
8月26日(日本時間27日)、米カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで、元4階級制覇王者のミゲル・コット(プエルトリコ)を相手にWBO世界スーパーウエルター級王座決定戦を行う。
亀海にとって世界初挑戦だが、「勝てばタイトルもついてくるんだな、ぐらい」と話すように、現役スター選手のコットとの対戦が実現したことの方が驚きだ。

 村田が「こんな心躍るカードが決まるなんて、まさに日本人史上最大の試合かもしれません」とフェースブックにつづった言葉が全てを物語る。

 36歳のコットは亀海がプロデビューする前の2004年にスーパーライト級で世界王者になったのを皮切りにウエルター級、スーパーウエルター級、ミドル級とプエルトリコ人初の4階級制覇を達成。
対戦相手もマニー・パッキャオ、フロイド・メイウェザー、サウル・アルバレスらそうそうたるメンバーで、パッキャオ戦のファイトマネー1200万ドル(約13億2000万円)が示すようにビッグマッチの常連だった。
さすがに衰えは隠せないが、攻防兼備の激しいファイティングスタイル、余計なことは言わずに黙々と戦う姿勢が米東海岸を中心に人気を呼び、将来の殿堂入りも確実視されている。