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2017-05-27 15:56

女優の樹木希林が27日、都内で行われた映画『光』の初日舞台あいさつに出席。
終了後には囲み取材に対応し「役者がいま過保護になっちゃってる」と、俳優界に苦言を呈する一幕があった。

同作は、フランスで開催中の『第70回カンヌ国際映画祭』の「コンペティション部門」に選出され、現地にいる主演の永瀬正敏、河瀬直美監督はやむなく舞台あいさつを欠席。
キャスト陣から水崎綾女、神野三鈴、藤竜也が登壇し、音声ガイドを務めた樹木がピンチヒッターという形で駆けつけた。

樹木は、河瀬監督からキャスティングの相談を受け、藤の出演を推薦したと告白。
藤の役者としての魅力を語るなかで「(最近の役者は)マネージャーが付いて、ヘアメイクが付いて、スタイリストが付いて…。ちょっとそれは違うんじゃないの? 生きてる人間をやる(演じる)のに」と切り出した。

役者の“過保護化”を危惧し「いろんな人たちが持ち上げたお膳立ての上に乗るのはどうなんでしょう。私はあまり好きじゃないんです」と首を傾げた樹木。
「藤さんは自分で運転して、一人で向き合って、一人でモノを作る現場に行く。こういう人が必要なんです」と切実に語っていた。

同作は、人生に迷いながら生きてきた女性が、視力を失いゆく天才カメラマンと音声ガイドの制作を通して出会い、変化していく様子を描く。
音声ガイドを担当した樹木は「(ギャラが)タダなんです。(音声を)取り直してもタダ。予算がないんです」と冗談交じりに暴露しつつ、
河瀬監督から直々にオファーを受けたといい「困ったときの樹木希林なんです」とうれしそうに笑っていた。

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