0001muffin ★2022/05/14(土) 20:51:03.32ID:CAP_USER9
https://magmix.jp/post/90026
2022.05.14
「少女マンガ」の神様と呼ばれる萩尾望都先生は、70年代から今にいたるまで、マンガを愛する少女たちの憧れの的です。その作風は驚くほど広く、『ポーの一族』や『トーマの心臓』で文学的な美しい世界観を構築し、『11人いる!』や『スター・レッド』などの作品群で少女たちにSFの世界の扉を開き、さらに『イグアナの娘』では等身大の少女の心の悩みまで探ってくれました。
さまざまなマンガファンの琴線に触れるという、まさに神様のような存在なのです。今回はそんな萩尾望都先生の、「マンガひと筋伝説」をご紹介します。
●マンガの神様・手塚治虫先生に導かれる
今では「少女マンガの神様」と呼ばれる存在の萩尾先生ですが、先生自身もかつては漫画家に憧れる少女でした。中学の頃は『鉄腕アトム』や『サイボーグ009』など大好きなマンガをマネして、ひたすらノートに描いていたそうです。
そんな萩尾先生に「絶対に漫画家になろう」と決意させたのは、「マンガの神様」と称される手塚治虫先生の『新選組』でした。敵方のスパイだった親友を斬りに行く男の心情を、わずかなコマとセリフで表したこの作品に引き込まれ、「ちゃんとプロになってこの『新選組』で受けた衝撃を誰かに返したい」と思ったのだそうです。
強い思いで1969年に『ルルとミミ』でデビューした萩尾先生は、翌年、手塚先生からさらなるアシストを受けることになります
出版社に原作付きの原稿(『ケーキケーキケーキ』)を依頼されたのですが、それは主人公がパリのお菓子屋さんで修行する話。今と違って簡単にネットで調べることもできない時代です。パリのお菓子屋さんなど見たこともなく、萩尾先生は描写に困り果てたそうですが、そこに燦然(さんぜん)と降臨したのが「マンガの神様」でした。手塚先生のアシスタントをしていた方の計らいで、ちょうどパリから帰ってきたばかりの手塚先生に話を聞くことができたのです。
中略
●マンガひと筋で痴漢も撃退
マンガを描くのが大好きで、四六時中マンガのことばかり考えているという萩尾先生。マンガに没頭するあまりの、驚きの武勇伝も残しています。
中略
●紙上にヨーロッパを生み出す方法とは?
萩尾先生の作品は海外、とくにヨーロッパを舞台にしたものが多いのですが、実際に現地で取材して描くことはほぼなかったそうです。ではどのようにして、ヨーロッパで暮らしているかのようなリアリティのある描写ができたのでしょう。実は萩尾先生は、資料の読み込み方も意外で繊細なのです。
先生の著書には、代表作のひとつ、ドイツを舞台とした『トーマの心臓』を描いたときのことが載っていました。それによると最も役立ったのは写真集などではなく、年間降雨量や毎月の平均気温などのデータだったそうです。
データを読み込むことで、キャラに着せる洋服にはがぜんリアリティが出ます。コートを着せるべきか否か、帽子は必要か、手袋もさせた方がいいのかなどが決まるのだそう。窓から見える木の種類は、樹木分布図を調べて決めたそうです。日の出や日没時間からは、朝起きた時にもう日が差しているのか、それとも室内に灯りが必要なのかが分かります。さらに萩尾先生は、ドイツの詩人が書いた詩を読むことで、土地のイメージを感じ取ったのだとか。私たちが何気なくめくっていたページには、萩尾先生が紙上に再現したドイツの香りが満ちていたのですね。
全文はソースをご覧ください
https://magmix.jp/wp-content/uploads/2022/05/220428-hagio-01.jpg
https://magmix.jp/wp-content/uploads/2022/05/220428-hagio-02.jpg
2022.05.14
「少女マンガ」の神様と呼ばれる萩尾望都先生は、70年代から今にいたるまで、マンガを愛する少女たちの憧れの的です。その作風は驚くほど広く、『ポーの一族』や『トーマの心臓』で文学的な美しい世界観を構築し、『11人いる!』や『スター・レッド』などの作品群で少女たちにSFの世界の扉を開き、さらに『イグアナの娘』では等身大の少女の心の悩みまで探ってくれました。
さまざまなマンガファンの琴線に触れるという、まさに神様のような存在なのです。今回はそんな萩尾望都先生の、「マンガひと筋伝説」をご紹介します。
●マンガの神様・手塚治虫先生に導かれる
今では「少女マンガの神様」と呼ばれる存在の萩尾先生ですが、先生自身もかつては漫画家に憧れる少女でした。中学の頃は『鉄腕アトム』や『サイボーグ009』など大好きなマンガをマネして、ひたすらノートに描いていたそうです。
そんな萩尾先生に「絶対に漫画家になろう」と決意させたのは、「マンガの神様」と称される手塚治虫先生の『新選組』でした。敵方のスパイだった親友を斬りに行く男の心情を、わずかなコマとセリフで表したこの作品に引き込まれ、「ちゃんとプロになってこの『新選組』で受けた衝撃を誰かに返したい」と思ったのだそうです。
強い思いで1969年に『ルルとミミ』でデビューした萩尾先生は、翌年、手塚先生からさらなるアシストを受けることになります
出版社に原作付きの原稿(『ケーキケーキケーキ』)を依頼されたのですが、それは主人公がパリのお菓子屋さんで修行する話。今と違って簡単にネットで調べることもできない時代です。パリのお菓子屋さんなど見たこともなく、萩尾先生は描写に困り果てたそうですが、そこに燦然(さんぜん)と降臨したのが「マンガの神様」でした。手塚先生のアシスタントをしていた方の計らいで、ちょうどパリから帰ってきたばかりの手塚先生に話を聞くことができたのです。
中略
●マンガひと筋で痴漢も撃退
マンガを描くのが大好きで、四六時中マンガのことばかり考えているという萩尾先生。マンガに没頭するあまりの、驚きの武勇伝も残しています。
中略
●紙上にヨーロッパを生み出す方法とは?
萩尾先生の作品は海外、とくにヨーロッパを舞台にしたものが多いのですが、実際に現地で取材して描くことはほぼなかったそうです。ではどのようにして、ヨーロッパで暮らしているかのようなリアリティのある描写ができたのでしょう。実は萩尾先生は、資料の読み込み方も意外で繊細なのです。
先生の著書には、代表作のひとつ、ドイツを舞台とした『トーマの心臓』を描いたときのことが載っていました。それによると最も役立ったのは写真集などではなく、年間降雨量や毎月の平均気温などのデータだったそうです。
データを読み込むことで、キャラに着せる洋服にはがぜんリアリティが出ます。コートを着せるべきか否か、帽子は必要か、手袋もさせた方がいいのかなどが決まるのだそう。窓から見える木の種類は、樹木分布図を調べて決めたそうです。日の出や日没時間からは、朝起きた時にもう日が差しているのか、それとも室内に灯りが必要なのかが分かります。さらに萩尾先生は、ドイツの詩人が書いた詩を読むことで、土地のイメージを感じ取ったのだとか。私たちが何気なくめくっていたページには、萩尾先生が紙上に再現したドイツの香りが満ちていたのですね。
全文はソースをご覧ください
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