2022.01.31 : #マンガ/#文化
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku13.jpg
「ぐわし!!」
インタビューは、このことばから始まった。
「漂流教室」や「わたしは真悟」など、ホラーやSFを中心に数多くの名作を生み出してきた、漫画家の楳図かずおさん。
1995年以降、漫画の創作からは遠ざかっていたが、ことし1月、27年ぶりとなる新作を発表。それも漫画ではなく、101点の連作絵画という初めての試みだった。
85歳にして新しい表現の形に挑んだ楳図さんに、その思いを聞いた。
「ホラーまんがの神様」 休筆の理由は・・・
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku4.jpg
「へび少女」や「おろち」などのヒット作を手がけ、ホラー漫画の第一人者として活躍を続けてきた、楳図かずおさん。
手がけるテーマは、ホラーにとどまらず、「まことちゃん」に代表されるギャグ漫画、そして「漂流教室」や「14歳」といったSFなど、ストーリーテラーとしての類いまれな才能で数々のヒット作を生み出した。
しかし1995年以降は新作の発表はなく、漫画の創作からは長らく遠ざかっていた。
それから四半世紀、楳図さんが27年ぶりに新作を発表するというニュースが去年の秋に報じられ、漫画界のみならず注目が集まった。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku3.jpg
楳図かずおさん
新作の発表を前に、楳図さんがインタビュー取材に応じてくれた。
「こんにちはー、よろしくお願いしまーす。ぐわし!!」
赤と白のおなじみの服装を身にまとった楳図さんは、声や姿も以前とほとんど変わらず、85歳とは思えないほど、エネルギーに満ちあふれていた。
まず尋ねたのは、27年もの間、創作から離れていた理由について。
当時は手のけんしょう炎が原因だとされていたが、実はそれだけではなかったことを明かしてくれた。
「ずっと漫画書いていても評価も何もなく、褒められることって全然なくて、『もう怖い漫画はないと思う』とか言われたこともありました。それだったら残っていても悪いし、面白くも何もないので、それでやめちゃったんです。
ちょうどそのころ60歳ぐらいで、本当は70歳ぐらいまで書こうかなと思ったんですが、それでも残念とかそういう気持ちはなくて、単純に切り替えだけで、『さあ、あとは今までやってなかったようなことをしよう』と考えを変えました」
世界で高まる評価が後押しに
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku6.jpg
2018年 アングレーム国際漫画祭で遺産賞に
作品に対する評価に納得できず、漫画の創作から離れた楳図さんは、その後、テレビのバラエティー番組に出演したり、映画監督を務めたりするなど、新しいジャンルに活動の幅を広げていった。
私生活でも、英語、イタリア語、ドイツ語、フランス語、スペイン語の勉強を始めるなど、これまでできなかったことに積極的に打ち込んでいったという。
そんな中、楳図さんの気持ちを揺り動かす出来事があった。
2018年、「漫画界のカンヌ」とも呼ばれる「アングレーム国際漫画祭」で、楳図さんの代表作「わたしは真悟」が、「永久に残すべき作品」として「遺産賞」を受賞したのだ。
日本人では水木しげるさんらに次ぐ、3人目の快挙だった。
思いがけない世界からの評価は、再び創作の場へと向かわせる原動力となったと振り返る。
「それまで(国際的な)賞なんて考えたこともなくて、どこからも、何ももらったことなかったので、だから嬉しかったですね。それで『あ、描くわ』となったんです。だから新作は日本で見ていただくだけじゃなく外国の人に見ていただきたいっていうのが大きいですね。(アングレームのある)フランスだったら、ルーブル美術館に飾ってもらって見てもらいたい」
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2022/01/story/story_220131/
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku13.jpg
「ぐわし!!」
インタビューは、このことばから始まった。
「漂流教室」や「わたしは真悟」など、ホラーやSFを中心に数多くの名作を生み出してきた、漫画家の楳図かずおさん。
1995年以降、漫画の創作からは遠ざかっていたが、ことし1月、27年ぶりとなる新作を発表。それも漫画ではなく、101点の連作絵画という初めての試みだった。
85歳にして新しい表現の形に挑んだ楳図さんに、その思いを聞いた。
「ホラーまんがの神様」 休筆の理由は・・・
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku4.jpg
「へび少女」や「おろち」などのヒット作を手がけ、ホラー漫画の第一人者として活躍を続けてきた、楳図かずおさん。
手がけるテーマは、ホラーにとどまらず、「まことちゃん」に代表されるギャグ漫画、そして「漂流教室」や「14歳」といったSFなど、ストーリーテラーとしての類いまれな才能で数々のヒット作を生み出した。
しかし1995年以降は新作の発表はなく、漫画の創作からは長らく遠ざかっていた。
それから四半世紀、楳図さんが27年ぶりに新作を発表するというニュースが去年の秋に報じられ、漫画界のみならず注目が集まった。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku3.jpg
楳図かずおさん
新作の発表を前に、楳図さんがインタビュー取材に応じてくれた。
「こんにちはー、よろしくお願いしまーす。ぐわし!!」
赤と白のおなじみの服装を身にまとった楳図さんは、声や姿も以前とほとんど変わらず、85歳とは思えないほど、エネルギーに満ちあふれていた。
まず尋ねたのは、27年もの間、創作から離れていた理由について。
当時は手のけんしょう炎が原因だとされていたが、実はそれだけではなかったことを明かしてくれた。
「ずっと漫画書いていても評価も何もなく、褒められることって全然なくて、『もう怖い漫画はないと思う』とか言われたこともありました。それだったら残っていても悪いし、面白くも何もないので、それでやめちゃったんです。
ちょうどそのころ60歳ぐらいで、本当は70歳ぐらいまで書こうかなと思ったんですが、それでも残念とかそういう気持ちはなくて、単純に切り替えだけで、『さあ、あとは今までやってなかったようなことをしよう』と考えを変えました」
世界で高まる評価が後押しに
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/assets/images/post/2022/01/zoku6.jpg
2018年 アングレーム国際漫画祭で遺産賞に
作品に対する評価に納得できず、漫画の創作から離れた楳図さんは、その後、テレビのバラエティー番組に出演したり、映画監督を務めたりするなど、新しいジャンルに活動の幅を広げていった。
私生活でも、英語、イタリア語、ドイツ語、フランス語、スペイン語の勉強を始めるなど、これまでできなかったことに積極的に打ち込んでいったという。
そんな中、楳図さんの気持ちを揺り動かす出来事があった。
2018年、「漫画界のカンヌ」とも呼ばれる「アングレーム国際漫画祭」で、楳図さんの代表作「わたしは真悟」が、「永久に残すべき作品」として「遺産賞」を受賞したのだ。
日本人では水木しげるさんらに次ぐ、3人目の快挙だった。
思いがけない世界からの評価は、再び創作の場へと向かわせる原動力となったと振り返る。
「それまで(国際的な)賞なんて考えたこともなくて、どこからも、何ももらったことなかったので、だから嬉しかったですね。それで『あ、描くわ』となったんです。だから新作は日本で見ていただくだけじゃなく外国の人に見ていただきたいっていうのが大きいですね。(アングレームのある)フランスだったら、ルーブル美術館に飾ってもらって見てもらいたい」
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2022/01/story/story_220131/