去年10月、宮城県多賀城市内の公園のベンチに自力で歩けず介護を必要とする母親を放置したとして保護責任者遺棄の罪に問われている58歳の長男の裁判で検察側は、懲役2年を求刑しました。弁護側は執行猶予付きの判決を求めています。

保護責任者遺棄の罪に問われているのは多賀城市の無職・松田一明被告(58)です。起訴状によりますと、松田被告は去年10月14日未明、多賀城市内の自宅で自力で歩けず介護を必要とする母親の松田ときいさん(当時86)を保護する責任があったにも
関わらず車いすに乗せて市内の公園に連れ出し置き去りにしたとされています。ときいさんはその後、病院で死亡が確認されました。これまでの裁判で検察側は「被告人とは関わりのない人と処理されれば葬式代が浮くと考えた」などと松田被告が犯行に至った
経緯などを指摘。松田被告も起訴内容を認めていました。8日、仙台地裁で行われた論告求刑裁判で検察側は、犯行は身勝手で悪質だったとして松田被告に懲役2年を求刑しました。一方で弁護側は、犯行が計画的ではなく松田被告が自ら救急隊に
連絡していることや再犯の恐れがないことなどを踏まえ執行猶予付きの判決を求めました。判決は4月19日に言い渡されます。

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