世代に刺さる「格安アパレル」の背後にあるもの
中国発のアパレルEC「SHEIN」はアメリカやヨーロッパを中心に150以上の国と地域で展開している。

2022年1~6月の流通取引総額(GMV)はZARAやH&Mを抜く160億ドルに達しており、評価額は1000億ドル超。2024年にはアメリカでの上場を計画しているという報道もある。

大躍進中の同社だが、一方で、商標権や著作権などで複数のアーティストやブランドから訴訟を起こされてもいる。

また服を作る中国の工場では「1日18時間働き」「報酬は1着わずか6円」「1つのミスをすると日給の3分の2の罰金が科せられる」などの過酷な労働環境にあることが報じられた。

SHEINにこれらの労働問題について問い合わせると、「調査を開始したが、まだ結果は出ていない」という回答だった。
これまでも製造サプライヤーに対して監査を実施し、劣悪な労働環境などの問題が是正されない場合は取引をやめるなど、迅速な対応をしてきたとする。

「SHEINは商品を製造している従業員を尊重し、大切に思っています。彼らなしには私たちのビジネスは成り立ちません。彼らが公正かつ敬意を持って扱われるよう、引き続き努力することを約束します」(SHEIN)

とコメントした。サプライヤーの労働者の賃金については、近日中にサイトで公表するという。

店内には1着632円のトップスや、1つ71円のネックレス、89円のピアスもあった。見比べると、縫製に“コストダウン”を感じる商品も。

今回SHEINが実店舗を構えたのは、「購入前にリアルに商品を触る機会が欲しい」という客のニーズに答えるためだという。

低価格の裏には何があるのか。目で見て、触って、想像して。消費者としての責任を考え続けたい。

https://news.yahoo.co.jp/articles/60af36e3f54d162693a2ae62325fc30ec434f76a