ロシアの軍事専門家が両国の軍事力を詳細分析
もし第二次日露戦争が勃発したら「日本が海戦を制する」とロシアメディアが断言する理由
https://courrier.jp/news/archives/274258/

日本とロシアの間には北方領土問題という大きな火種が長年存在し、日本は南千島列島の4島の返還を求めつづけている。そんな千島列島で日露が軍事衝突した場合、どちらが勝つのか、ロシアの軍事専門家が、ロシアのオンライン軍事メディアで検証してみた──。

ロシアの太平洋艦隊の能力には、ロシアの多くの愛国者たちが不安を感じている。敵は強くて立派なのに対し、わが国には同盟国もそれほどいないからだ。

2021年10月にはロシアと中国の合同演習が行われたが、「有事」に中国海軍が千島列島でロシア軍とともに戦うことはない。中国はこの地域で独自の利益を追求するが、千島列島に興味はないからだ。自国の犠牲を払ってまで他国の利益を守るというのは中国共産党の方針にまったく合致しない。

合同軍事活動については、少なくとも中露間の包括的な同盟条約締結なしには実現しないし、そもそもそんな条約に中国側が調印するかも疑問だ。おそらく中国が日露の領土問題解決に武力をもって参加することはなく、核兵器の使用もない。

日本の海上自衛隊からは横須賀基地と舞鶴基地から第1護衛隊群と第3護衛隊群が出て、間違いなく青森県の大湊基地を拠点とするだろう。大湊は海上自衛隊のもっとも古い基地のひとつで、駆逐艦3隻を持つ1部隊とフリゲート艦4〜6隻を持つ2部隊が常駐する。そして、さらにより多くの戦艦を受容・供給する能力がある。

そして、有事の際、日本側は何を配備できるか。護衛隊2部隊と潜水艦隊1部隊だとすると、編成は以下のようになる。

・ ヘリコプター搭載護衛艦 2隻(季節によっては軽空母1隻とヘリコプター搭載護衛艦1隻)
・ ミサイル駆逐艦 4隻
・ 駆逐艦 12隻
・ フリゲート艦 4隻
・ 潜水艦 8〜10隻
さらに複数の掃海艇、上陸用舟艇、戦車上陸用舟艇の出動も可能だ。

一方、ロシア太平洋艦隊の編成は次の通りになる。
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