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佐賀市の大和中(古賀健司校長)で行われた1年生の服装検査で、男子生徒がいるそばで女子生徒にセーラー服の上着をまくらせ、肌着の着用を確認していたことが9日、分かった。同校は「今までの慣例でやっていたようだ。配慮が足りなかった」と釈明し、今後は検査方法を改善するとしている。

 大和中によると、服装検査は学級ごとに2日に実施し、男女を教室そばのホールに横1列に並ばせた。肌着のチェックは、男子は開襟シャツの襟部分を自分で開かせて男性教諭が、女子はセーラー服の上着を自分でまくらせて女性教諭が、それぞれ目視で確認した。男子と女子の間は3メートルほど空け、大きくまくらせることはなかったと説明した。名札の着用や頭髪、靴下などの項目も検査した。

 大和中の校則では、肌着の着用を規定しており、実際に着用しているのかどうかを確認したという。古賀校長は「嫌な思いをした生徒には申し訳ない。今後は生徒の自己申告で確認するように変更したい」と述べた。

 検査を受けた女子生徒の母親によると、女子生徒は「上着をまくっているところを、男子生徒も見ようと思えば見られる状況で、すごく嫌だった」と話したという。

 佐賀市教育委員会などに昨年度、中学校の不合理な校則の見直しを提言した県弁護士会の東島浩幸弁護士は「肌着など服の内部を見るのは人権侵害に当たる。万が一、肌着を着ていなければ、素肌まで目に触れることになるし、仮に男子生徒のいない場であっても問題」と指摘した。