「ジョブ型」と呼ばれる欧米流の人事制度が、
日本の企業でも広がりつつあります。

職務の内容や目標をあらかじめ明確にしておき、
達成度で評価や賃金に反映させることなどが特色。
年齢や勤続年数に関係なく、
専門性のある高度な働き手を適切に処遇して意欲を引き出し、
企業間の激しい国際競争を乗り切る狙いです。

ただ、年功序列型の人事制度に慣れ親しんできた日本では、
定着への課題もあるようです。


■仕事内容が基準 専門性高い人材厚遇
ジョブ型は「仕事」をベースに考え、
そこに適した人を充てる手法です。
仕事の内容や責任の範囲、必要な技能、目標などを明示した
「職務記述書(ジョブ・ディスクリプション)」
を事前に作成します。
年齢や入社年次に関係なく、
業務の難しさや責任の重さに応じた賃金体系にしており、
高い専門性が求められる仕事に手厚い賃金で報いることのできる仕組みです。

一方、「人」をベースに考え、
それぞれに適した仕事を割り当てる方式を
「メンバーシップ型」といいます。

賃金体系は年齢や勤続年数に応じた年功序列型で、
終身雇用や新卒一括採用、定期人事異動などが特色です。
日本では1960年代の高度経済成長期に、
不足する人材を囲い込むために企業が相次いで取り入れ、定着しました。

ジョブ型
メンバーシップ型
イラスト説明
https://i.imgur.com/kiAqF9a.jpg

https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/toktok/202103/sp/0014150183.shtml?pg=amp