明智光秀は主君の織田信長を討った「逆賊」でありながら、日本史上屈指の人気者であり、古くから出版界のスターでもある。昨年から今年にかけて、
ムック本や小説、評伝などが多数刊行されている。中でも充実しているのが『現代思想』2020年1月臨時増刊号『総特集 明智光秀』だ。
歴史学を中心に社会学、哲学などの研究者が光秀像に迫った。

 人気の理由は、謎が多いことだろう。最大のそれは信長を殺した理由だ。(1)怨恨(えんこん)(2)天下取りの野望(3)黒幕による操縦(4)将来への
不安――など、古来さまざまな説がある。本書はそれぞれの説を検証する。

https://mainichi.jp/articles/20200518/dde/014/040/007000c