奈良県大和高田市の教育委員会幹部ら5人から計約1100万円を脅し取ったなどとして、市立小学校に通っていた児童の親族の男(45)が恐喝容疑などで逮捕、起訴されていたことがわかった。
男は児童が入学した7年前から同小や市教委にクレームを繰り返し、児童の同級生を転校させたり、校長を土下座させたりしていたという。
県警は被害額は2000万円以上とみている。

男は市内に住む中古車販売業の被告(公判中)。
起訴状によると、被告は2017年6月〜昨年10月、市教委幹部だった職員に、カラオケ店でこぼしたワインで服が汚れたと言いがかりをつけて50万円を払わせるなど、5人から12回にわたり計1128万円を脅し取ったとされる。

捜査関係者らによると、被告は、義理の孫が入学する前年の12年から小学校や市教委に言いがかりをつけ始め、入学後は教員や市教委幹部へのクレームを本格化。
さらに14年に対応していた幹部らを集めて親睦グループを結成した。
メンバーは9人で、飲食店などに呼び出し、会費を月2万円以上集めていたという。

公判では、検察側が冒頭陳述で「幹部らはささいなことでどう喝され、逆らえない精神状態に陥らされていた」と指摘していた。

 市教委は「今後事実関係を調査する」としている。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20200407-OYT1T50113/