中国内陸部の湖北省武漢で、先月以降相次いで見つかっている原因不明の肺炎の患者について、地元当局は1人が
死亡したと発表しました。この肺炎の患者で死者が出たのは初めてとみられます。

中国内陸部の湖北省武漢では先月以降、原因となる病原体が特定されていない肺炎の患者が相次いでいて、
WHO=世界保健機関は患者の症状などから原因は新型のコロナウイルスの可能性が否定できないと指摘しています。

これについて、武漢の保健当局は11日、この肺炎の患者がこれまでに41人にのぼり、このうち1人が死亡したと
発表しました。この肺炎の患者で死者が出たのは初めてとみられます。さらに7人が重症だとしています。

一方で今月3日以降、新たな患者は発生していないほか、患者と接触があった人を含め、これまでに人から人への
感染は確認されていないとしています。

地元当局は患者の多くは現地の海鮮卸売市場の関係者で、この市場の営業を停止させるとともに、
特に農産物を扱う市場について衛生管理を徹底させるなど対策を強化しているということです。

厚生労働省は武漢からの帰国者でせきや発熱などの症状がある場合は速やかに医療機関を受診し、
渡航歴を申告するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200111/k10012242321000.html