衆院外務委 日米貿易協定審議で野党側退席

日米の新たな貿易協定をめぐり、衆議院外務委員会では、野党側が、自動車分野の合意をめぐる首脳会談の議事録などの
資料が示されておらず審議は続けられないとして、午前中の審議の途中で退席し与野党が対応を協議しています。

日米の新たな貿易協定で、政府は日本車への追加関税や、数量規制は発動されないことを首脳間や閣僚間で確認したとしています。

これについて8日の衆議院外務委員会で、立憲民主党などの会派に所属する岡田元外務大臣は
「多くの国民が心配しているいちばん重要な点だ」として、首脳会談の議事録などの資料を示すよう求めました。

これに対し、茂木外務大臣は「追加関税を課さないことは、日米の首脳間の合意だ。しかも多くの関係者のいる場での確認事項であり、これは明確だ。
資料の取り扱いは理事会で与野党で話していただきたい」と述べました。

岡田氏は「肝心の資料が出てこない中で審議は無理だ」と述べ、自民党の松本委員長が質問を続けるよう促す中、
野党のうち、立憲民主党や国民民主党などでつくる会派と共産党が、資料が示されなければ審議は続けられないとして、午前中の審議の途中で退席しました。

国民 原口国対委員長「政府の『説明拒否』」
国民民主党の原口国会対策委員長は、会派の代議士会で「日米の新たな貿易協定の基礎となる情報について、政府は全く説明ができておらず信じられない。
これは野党側の『審議拒否』ではなく、政府の『説明拒否』であり、団結して戦っていく」と述べました。

自民 森山国対委員長「あまりにも異常なこと」
自民党の森山国会対策委員長は8日午前、党の会合で「国会は完全に正常化したと思っていたが突然、衆議院外務委員会で野党側の議員が退席した。あまりにも異常なことだ。
午後の衆議院本会議は関係がないので予定どおり開くことが大事だ。意味の分からないことで波が高くなってきており、筋を通した国会運営をやらせてもらいたい」と述べました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191108/k10012169441000.html