東ヨーロッパの国ジョージアで、未成年で結婚する少女の数がどれくらいなのかは、はっきりと把握できていない。

 国連人口基金の記録を見ると、少なくとも17%の少女が、同国の法律で婚姻が認められている18歳に達する前に結婚していると推測される。
正確な記録が困難な理由は、法に触れるのを避けるために、本人が法定年齢に達するまで婚姻届けを提出しない家族が多いため。
彼らは、田舎のモスクや教会で式だけ挙げて、文化的・宗教的には婚姻が成立したとみなしているのだ。

 ジョージア出身の写真ジャーナリスト、ダロ・スラカウリ氏は、わずか12歳の時にクラスメートのひとりが結婚したことを覚えている。
「複雑な気持ちを抱いた記憶があります。何かがおかしいと思ったのですが、それが何なのかは理解できませんでした」と振り返る。

 後に、人権問題の国際団体ヒューマンライツ・ハウス・ネットワークの支援金を受けて、ジョージアの女性問題について研究し始めた時に、あの時の気持ちが蘇ってきた。
幼くして結婚していったクラスメートのことを思いながら、児童結婚について人々に聞いて回るようになった。すると間もなく、小さな村での結婚式に招待された。披露宴の終わり頃、若い花嫁は泣き出したという。

「花嫁はどんな気持ちだったのか。悲しくて泣いていたのか、それとも幸せだからか。私の目には、とても混乱していたように見えました。その時、この問題に本気で取り組みたいと思ったのです」

13歳で主婦に。将来の夢は閉ざされた

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191104-00010001-nknatiogeo-eurp