『ジョーカー』パリの映画館でパニック発生 ─ 上映中に男性が「アッラー・アクバル」と叫び観客が避難

2019年10月27日(現地時間)夜、ホアキン・フェニックス主演の話題作『ジョーカー』を上映していたパリの映画館で騒動が起こった。
映画の上映中、観客の一人が立ち上がって「アッラー・アクバル(アラブ語で「神は偉大なり」の意)」と叫んだことから、観客がパニックを起こして警察が出動。
テロリストの疑いがあるとして取り調べを行ったという。29日、パリ検察庁が発表した。
報道によると、事件が起こったのはパリ最大の映画館「ル グラン レックス」。
『ジョーカー』の上映中、34歳の男性が大声で「政治的だ」と騒ぎはじめ、複数回にわたって叫び声を上げはじめた。
最初は観客たちも笑っていたとされるが、ほかの観客から「静かにしろ」との注意を受けたのち、立ち上がって「アッラー・アクバル」と叫んだという。
これをきっかけに劇場内はパニックとなり、大勢の観客が出口へと走り出している
観客のうち数名と警備員が男性を取り押さえたものの、男性は映画館から逃走し、その後、近くの通りにいたところを警察によって逮捕された。男性は武装していなかった。
米Varietyが劇場主に取材したところ、この騒動で30人の観客が劇場を去ったものの、200人以上は映画を最後まで観るため劇場にとどまったとのこと。なお爆弾処理班による捜査の結果、映画館から武器や爆発物は発見されなかった。
逮捕された男性は、事件当日の27日は拘束され、翌28日には精神病院へ送致された。
男性はフランス検察庁の取り調けているほか、映画館からの告訴を受けている。
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