2018年、スウェーデンの16歳グレタ・トゥーンベリさんは、温暖化に反対して一人で学校ストライキに立ちあがった。2017年、70歳の長谷川和男さんは「朝鮮学校にも高校無償化を!」の幟旗を持ち、九州から北海道まで一人で全国67の朝鮮学校を訪ね歩いた。

登山で鍛えた体とはいえ、時には、暑さの中、熱中症寸前になったことも。
高校無償化から外され、裁判を起こした朝鮮学校生徒たちを励ましたいという一心が、行動の原点だった。一人で始めるのには勇気がいる。でも、「一歩踏み出せば道は開けた」。


 旗を掲げての単独行脚。危険なことはなかったのだろうか。旅中、長谷川さんは、在日の人々はもちろん、多くの日本人からも激励をうける。

「世の中、捨てたものではない」。マスコミ報道と現実はちがうのだ。もとは、東京の公立小学校の教員だった著者は、ずっと朝鮮学校との交流を続けてきた。
「在日朝鮮人が学ぶ『民族教育』を保障するのは、植民地支配をした日本の責任ではないか。
民族の言葉を学び、民族の歴史や文化を学ぶことを保障する責任は、日本政府にこそある」と考える。

http://www.labornetjp.org/news/2019/0926hon