「この世界の片隅に」8日で大台 上映連続1000日 劇場「聖地」に 茨城
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太平洋戦争下の日常を描いたアニメ映画「この世界の片隅に」(片渕須直(かたぶちすなお)監督)の劇場上映が2016年11月の公開以降、1日も途切れず続いている。
今月8日には1000日連続となる見通しで、記録を支える茨城県土浦市の劇場は「聖地」として注目を集め、全国からファンが訪れている。

 「【ずっと毎日上映中】土浦セントラルシネマズ」。最新の劇場情報などが日々更新される片渕監督のツイッター。同劇場の寺内龍地(りゅうじ)社長(64)は「監督はことあるごとにうちの名前を出してくれる。こんなにうれしいことはない」と話す。

 一六年十一月十二日に公開され、ロングヒットを記録する「この世界−」。「東洋一」と言われる軍港があった広島県呉市が舞台で、戦況が悪化する中、懸命に生きる主人公の女性や家族の暮らしを描いた。
同劇場は一七年二月十八日から上映を始め、現在は毎日四回に上映時間を増やした。

 通常は数カ月で作品を入れ替えるが「質が良く、当初から長くやりたいと思っていた」と寺内社長。土浦や近くの霞ケ浦にはかつて海軍航空隊があり、呉と同様に海軍の町としての歴史があることも後押しした。

 寺内社長は「ふとツイッターを見ると『土浦に行けば見られるよ』と上映時間や行き方を共有している人がいて、いつの間にか聖地になっていた」と振り返る。

 一八年九月には片渕監督が来場し舞台あいさつ。劇場ロビーにはファンが描いたイラストや片渕監督直筆のサイン色紙などが所狭しと並ぶ。片渕監督の舞台あいさつは十一日にも予定されている。

 採算は「正直厳しい」と寺内社長。「でも、全国に一つくらいこんな物好きな劇場があってもいいかなと思う」と笑う。

 今年十二月二十日には前作に約三十分の新規映像を加えた「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が公開予定。寺内社長は「それまでは上映を続けたい」と意気込んだ。