音楽に合わせて太鼓をたたいて遊ぶ人気ゲーム「太鼓の達人」の部品が盗まれる被害が相次いでいる。
ゲームコーナーに置かれたゲーム機から太鼓ごと盗むことを「樽(たる)パク」、鼓面だけなら「面パク」。
ファンの間でそう呼ばれる行為だが、盗みたくなるほどの熱狂はなぜ。

 「太鼓の達人」は全国のゲームセンターなどに4千台以上が設置されている。好きな曲を選び、流れる音や
リズムに合わせてバチで太鼓をたたく。曲が終わると得点が表示され、譜面に正確にたたいた人ほど高得点になる。
 
バンダイナムコアミューズメント(東京)のゲームで、2001年に登場。家庭用ゲーム機やスマートフォン版も人気だ。
5月には賞金付きの世界大会が韓国で初めて開催された。

 人気ゆえに狙われる。愛知県北名古屋市のゲームコーナーでは4月、「樽パク」が発生。少年らが工具で
ゲーム機から太鼓を取り外して持ち去ったとされる。店の関係者が防犯カメラの映像をツイッターに上げると、
男子高校生3人が出頭。県警は窃盗容疑で書類送検した。

 同県安城市の男子高校生も6月、名古屋市のゲームセンターで「面パク」したとして、県警に逮捕された。
東京都町田市でも4月に太鼓が盗まれ、警視庁が男子高校生ら3人を窃盗容疑で逮捕。バンダイナムコによると、
同社の直営施設でも17年以降、太鼓やバチが持ち去られる被害が数回、確認された。愛知県内でゲームセンターを
運営する会社も昨年、複数店舗で被害にあったと取材に答えた。
https://www.asahi.com/articles/ASM6K52SGM6KOIPE01C.html