21日の債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが一時、前日比0.025%低いマイナス0.195%に低下した。2016年7月29日以来、2年11カ月ぶりの低水準
。日銀が21日午前に通知した国債買い入れオペ(公開市場操作)で購入額を据え置き、市場では金利低下を容認するとの受け止めが広がった。

日銀の黒田東彦総裁は20日の記者会見で、プラスマイナス0.2%程度を念頭に置いている長期金利の変動幅について
「具体的な範囲を過度に厳格にとらえる必要はない。ある程度弾力的に対応していくことが適当だ」と述べていた。

一方、21日午前の東京外国為替市場で円相場は1ドル=107円台前半で推移した。米連邦準備理事会(FRB)による早期の利下げ観測に伴う円買い・ドル売りが優勢なのに加え 
、米国とイランの対立を巡る中東情勢の緊迫化で安全通貨とされる円が買われた。

2019/6/21 13:10
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46391790R20C19A6MM0000/