「米中会談で合意なければ全輸入品に追加関税」トランプ氏

米中の貿易摩擦が深刻になる中、アメリカのトランプ大統領は、今月下旬に中国の習近平国家主席と会談して合意に至らなければ、追加関税の対象をすべての輸入品に拡大する考えを示しました。
今後、首脳会談に向けて両国がけん制しあう動きが増していくことも予想されます。

トランプ大統領と習主席は今月下旬のG20大阪サミットにいずれも出席する見通しで、両首脳の会談を通じて、一段と深まる貿易をめぐる対立を打開できるかが焦点となっています。

トランプ大統領は10日、アメリカメディアのインタビューに対し、「習主席と会談し、合意に至らなければ、中国からのすべての輸入品について関税を引き上げる」と述べ、
追加関税の対象をすべての輸入品に拡大する考えを示し、中国に改めて譲歩を迫りました。

両首脳の会談をめぐっては、中国外務省の耿爽報道官が10日、具体的に公表できる段階ではないという見解を示しています。

これに関連し、トランプ大統領はインタビューの中で「習主席との会談が実現しなければ、追加関税が直ちに発動されるのか」という質問に対し「そうなるだろう」と述べました。

追加関税の拡大をちらつかせて譲歩を迫るアメリカに対し、中国側は態度を硬化させており、首脳会談に向け、両国が互いにけん制しあう動きを増していくことも予想されます。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190611/k10011948261000.html