中国、レアアース対米規制検討か
共産党系メディアが投稿

 【北京共同】中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報の胡錫進編集長は28日、中国がレアアース(希土類)の対米輸出規制を「真剣に検討している」とツイッターに書き込んだ。
習近平国家主席がレアアースを「戦略資源」と呼んだことから、米中貿易摩擦で圧力を強める米国への対抗手段として注目が集まっている。
 胡氏は「私の知る限り」とするだけで、情報源や、輸出規制の具体的な進め方などには触れなかった。「将来は他の対抗手段もあり得る」とも書いた。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/863293

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レアアース(希土類)は、iPhone(アイフォーン)や電気自動車(EV)のモーターなどの消費財から、軍用機のジェットエンジンや人工衛星、レーザーに至るまで、幅広い製品に使われている。
貿易問題を巡って米国との緊張が高まっていることを受け、最大の供給国である中国が、レアアースを交渉材料に使うのではないかとの懸念が出ている。

中国は世界の精製能力の大半を有しており、2014-17年に米国が輸入したレアアースの80%が中国産だった。
米地質調査所のデータによると、中国は2017年、世界のレアアースの81%を生産した。

レアアースを輸入する各国は、2010年に起きた日本と中国の対立を受けて、消費量と中国依存を減らそうとしているが、その取り組みは限定的だ。
日本は同年、中国が政治的な理由からレアアースの輸出を止めたと指摘。単一の供給国に依存することへの警戒感が世界に広がった。中国側は、輸出を停止したとの指摘を否定している。

世界のレアアース埋蔵量の37%を占める中国と競争できる代替供給国はほとんどない。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/05/post-12197_1.php