JR東日本が開発した次世代新幹線の新型試験車両「ALFA―X(アルファエックス)」が完成し、宮城県利府町の同社新幹線総合車両センターで9日、報道陣向けに公開された。
10日から東北新幹線仙台―新青森間で試験走行を始める。最高速度は時速400キロに達するが、実際の運行ではまず時速360キロでの走行を目指すという。

 ALFA―Xは10両編成で、総工費は約100億円。車体は青みがかった銀色に緑色の帯があり、屋根は紺色。2031年の北海道新幹線札幌延伸を見据え、現行の最高時速320キロから速度を引き上げ、
東京―札幌間の所要時間短縮を図る。

 現在の「はやぶさ」などのE5系は「鼻」が15メートルなのに対し、ALFA―Xは1号車が16メートル、10号車が22メートルなどと先頭車両の「鼻」が現状より長いのが特徴だ。
高速運転でトンネルに入る際に発生する騒音を軽減するのがねらいだという。

 また、地震などの緊急時にすばやく停止するため、複数のプレートを垂直に開くことで空気抵抗を起こし、減速する装置を屋根部に取り付けた。他にも地震の揺れを抑制する装置を車体に組み込んでいる。

 この日は内部の運転席や客車として使われる車両も公開された。試験走行は今後、夜間に週2回ほど実施する予定。同社研究開発センターの小川一路所長は
「高速化だけでなく、安全性や快適性の向上も目指したい」と話した。【滝沢一誠】https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190509-00000049-mai-soci

異常なほど鼻が長い最高時速400キロの次世代新幹線ALFA―X
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