一時は「死んだ」と思われたWindowsの「ペイント」はまだまだしぶとく生き残る

MicrosoftがWindowsに標準搭載してきたお絵描きツールの「ペイント(Microsoft Paint:MSペイント)」は、
1985年に登場したWindows 1.0から標準搭載されてきたソフトウェアです。そんなペイントが、2017年の
Windows 10 Fall Creators Updateで削除・非推奨リストに追加されてしまい、将来的にはなくなってしまうのではと
ささやかれていたのですが、2019年5月10日にリリースされるWindows 10の最新ビルドに、ペイントが含まれることが
明らかになっています。

Crap artists rejoice! MS Paint is getting a last-minute reprieve | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2019/04/crap-artists-rejoice-ms-paint-is-getting-a-last-minute-reprieve/

Microsoftは2017年の「Windows 10 Fall Creators Update」で、ペイントを「削除される機能」および「開発が非活発化していて
将来的なリリースで削除を予定している非推奨機能」の一覧に追加しました。これは将来的なWindows 10のアップデートで
ペイントを削除する方針であることを公に示すものともいえます。実際、ペイントには「Product alert」ボタンが追加され、
これをクリックするとユーザーに「このバージョンのペイントはすぐにPaint 3Dに置き換えられます。昔ながらのペイントは、
Microsoft Storeから利用可能になります」というウィンドウが表示され、「標準搭載のお絵描きツール」としての地位は
完全に失われることとなっていました。

https://i.gzn.jp/img/2019/04/24/ms-paint-reprieve/s02.jpg

その後もペイント内での通知が「ペイントはMicrosoft Storeへ移ります。心配しなくても、無料でMicrosoft Storeから
ダウンロードできます」に変化。ペイント自体は依然として存在するものの、「標準搭載のお絵描きツール」から
「Microsoft Storeで配信されているMicrosoft純正アプリのうちのひとつ」という地位にまで落ちていました。

https://i.gzn.jp/img/2019/04/24/ms-paint-reprieve/s01.jpg

しかし、2019年5月10日にリリースされるWindows 10の更新プログラムでは、ペイント内に搭載されていた「Paint 3Dへの
移行とペイントのMicrosoft Storeへの移動を通知」するための「Product alert」ボタンが削除されることが明らかになっています。
さらに、Microsoftのシニア・プログラム・マネージャーであるBrandon LeBlanc氏が、「どうしてProduct alertボタンが消えるの?」
というユーザーからの疑問に対して、最新のビルドでは「ペイントがWindows 10に含まれるから」と答えており、
ペイントが標準搭載に戻ることを明らかにしています。

一時は削除・非推奨機能リストに入れられ、標準搭載のソフトウェアリストから外されたペイントですが、
その根強い人気からか再び標準搭載されることとなるようです。

https://gigazine.net/news/20190424-ms-paint-reprieve/