いきなり拡大したツケが回ってきたのか――。

 肉の量り売り形式で人気を博したレストラン「いきなり!ステーキ」が失速している。
運営するペッパーフードサービスが14日に発表した2月の既存店売上高は、前年同月比75.1%にまで落ち込んだ。
これで前年割れは2018年4月から11カ月連続となった。

 いきなり!ステーキは13年に1号店を銀座にオープンし、肉を1グラム単位で量り売りしたり、
立食形式で回転率を高めることで手ごろな価格で商品を提供したりする、新しいコンセプトで人気を集めてきた。

 昨年2月は多くのテレビ番組で取り上げられたことなどから、既存店売上高が前年同月比117.0%と好調だった。
19年2月の数字が落ち込んだのは、その反動でもある。

 しかし、問題はそれだけではなさそうだ。低迷の本質的な要因は別のところにある。
成長のスピードを重視するあまり、経営戦略に様々なほころびが生じているのだ。

 17年末に186あった店舗は、18年末には386店に拡大。
わずか1年で店舗数を倍増させた。
それによって、「近隣の店同士が客を取り合うカニバリゼーション(自社競合)を起こし、客数の低下を招いた」(同社)。

いきなり!ステーキ、いきなり拡大し失速
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/031900178/