立ち並ぶ近代産業遺産 「醤油の町」野田を歩く 【千葉地理学会連載 おもしろ半島ちばの地理再発見】
2019年2月27日 05:00

千葉県は醤油(しょうゆ)生産日本一の県で、全国の3分の1近くの生産量を占めています。
その中心は銚子と野田です。どちらも醤油作りに適した土地で、原料の小麦や大豆は
関東平野でたくさん採れ、江戸へ醤油を運んだ帰りには塩を仕入れてくることもできました。
そして関東の濃い口醤油は江戸で人気となり、ますます発展していったのです。

1917(大正6)年、野田の醸造家らが「野田醤油株式会社」を設立し、
現在のキッコーマンへとつながります。

東武アーバンパークラインの野田市駅から町歩きを始めましょう。
駅を降りると目の前に醤油工場のサイロが見え、5分ほどで見学者向けの
もの知りしょうゆ館に着きます。
醤油作りの基礎知識を学び、工場見学をすることができる施設です。

敷地内には、宮内省に納める醤油の専用醸造所として39(昭和14)年に
江戸川沿いに建設された御用蔵が移築され、見学できます。
屋根瓦、石垣、門などは元の物を使用し、原型に近い形で再現され、
中には圧搾機や火入れ桶(おけ)、麹(こうじ)室などが展示されています。
仕込み室では実際に杉の木桶にもろみを入れ、発酵醸成させています。
(後略)
https://www.chibanippo.co.jp/news/local/574011