<横浜>日本に逆輸入 カナダ・トロントのラーメン店開業
10/18(木) 9:54配信

明治時代以来、独自の発展を遂げ、日本を代表する食文化となった「ラーメン」。日本で発明されたインスタントラーメンは、今や世界中で親しまれている。
そんな日本人のソウルフードとも言えるラーメンを海外で独自に生み出し、現地で人気を博す店を日本に“逆輸入”する試みが、新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区)で行われている。
17日には、カナダ・トロントから来た「RYUS NOODLE BAR」がオープンした。【国本愛】

 新横浜ラーメン博物館は2013年から、海外のラーメン店を誘致する「逆輸入ラーメン」企画を行っている。
ラーメン作りの環境が整っているとは言えない中、知恵と工夫で開発され、日本とはひと味違うラーメンが海外にはあり、その味や志を紹介するのが目的。
これまでに世界21カ国・38都市のラーメンを調査し、アメリカやドイツ、イタリアから、パスタやピザ用の小麦粉を使った麺や、マグロでダシを取るなど独特のスープで勝負するラーメン店の誘致を実現してきた。

 今回は新たにカナダ・トロントのRYUS NOODLE BARを誘致。
店主の高橋隆一郎さん(40)によると、現地の客層には宗教や思想に従って豚肉を食べない人も多く「どんな人にもラーメンを楽しんでほしい」と、豚を一切使用しない鶏白湯などを開発した。
代表メニューの「RYUS鶏白湯ラーメン」(900円)は、長時間かけ抽出した鶏の旨味と野菜ポタージュの甘み、凝縮した魚介のコクが調和したスープが特徴で、
「日本の本格的なラーメン」と「甘みを愛するカナダ人の味覚」との融合を目指したという。

 現地で好まれる日本食「銀ダラの西京焼き」からヒントを得た「西京味噌(みそ)薫る鶏白湯味噌ラーメン」、ベジタリアン向けの「カリフラワーポタージュのベジ味噌ラーメン」もメニューに並ぶ。
お好みで甘みの変化を楽しめるよう「自家製スモークメープルバター」もトッピングに用意した。高橋さんは「日本にいたら発想も生まれなかった。本場カナダの食文化をラーメンを通じて味わってみてほしい」と話している。

 新横浜ラーメン博物館は1994年にオープン。国内外の人気店が随時9店ほど営業している。
逆輸入ラーメン企画で誘致したドイツの「無垢(むく)ツヴァイテ」もあり、同館は「国内外の独自性あるラーメンを広めるため、今後も逆輸入を継続したい」としている。

問い合わせは同館(045・471・0503)まで。

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