本日5月3日、JR東京駅で自動販売機の補充業務を担当しているサントリーグループの
自動販売機オペレーション大手・ジャパンビバレッジ東京の従業員が、午前9時すぎをもって同社にストライキを通告し、
業務を停止した。ストライキは一日中続くものとみられる。

ストライキを実施したのは、労働組合・ブラック企業ユニオンに加盟し、同日に出勤していた従業員7名。
ストライキの目的は、大きく分けて二つ。一つは、未払い残業代の支払い。
もう一つは、同社の労働条件の改善に中心的な役割を果たした組合員Aさんに対して、同社が「報復」の懲戒処分を突きつけているため、
その撤回だという。

だが、予想されたほどの「売切」は発生しなさそうである。というのも、あまりに多数の「スト破り」がいるからである。
今日出勤担当だった労働者のうち、以前から東京駅に勤務している補充業務の担当者は、組合員を含めて全部で11名。
ところが、今日は管理職や他の営業所などから、16名もが追加で配備されていたという。以前の2倍以上の人数が東京駅に投入されているのだ。

それでも、利用者の多い東北新幹線などのホームに設置された自販機では「売切」が散見されており、ストライキの影響は少なくないようだ。
労働組合は、ストライキなどの団体行動を合法的に行うことができる。正当な行動であれば、会社の業務を妨害したり損害を与えたりしても、
刑事処罰を受けないし、民事責任も免除され、損害賠償請求をすることもできない。

労働組合のストライキの「天敵」といえば、人員を新しく職場に投入されてしまう「スト破り」である。
今回のジャパンビバレッジのように、ほかからスト中の事業所に労働者を異動させたり、新しく労働者を採用したりすることで、ストの効力は大きく削がれてしまう。

このような事態に歯止めをかけるため、職業安定法では、ストライキが発生している際に、「スト破り」を利さないように
ハローワークの求人を止めることができると定めているのである。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180503-00007295-bunshun-soci