七人チームで競う「スポーツ雪合戦」の初の世界選手権を来年三月に長野県白馬村で開こうと、「日本雪合戦連盟」(長野市)が準備を
進めている。国内だけでなく中国や香港など海外からも参加する見通し。日本連盟が今年五月、主催の母体となる世界連盟を立ち上げる。
雪合戦を国際的なスポーツとして確立させ、冬季五輪の正式競技にするのが目標だ。 (林啓太)

 スポーツ雪合戦は選手七人の二チームが対戦し、縦十メートル、横三十六メートルのコートで雪玉を投げ合う。相手全員に雪玉を当てて
アウトにするか、相手の陣地の旗を引き抜いたチームが勝ちとなる。

 三十年ほど前に北海道壮瞥(そうべつ)町の有志がルールを考案し、地域おこしのために大会を開いたのが始まり。その時の参加者らが
全国に広め、一九九三年に日本連盟が設立され、現在は東京や長野、東北、九州など十三団体が所属する。選手はふだん会社勤めなどを
している人が多いという。

 冬季五輪の正式競技に採用されることを目指しており、世界選手権の実施はその足掛かり。来年三月の第六回日本雪合戦選手権に
合わせて白馬村ジャンプ競技場で開催し、予選リーグと決勝トーナメントで「世界一」を決めることにしている。

 世界選手権の開催にあたり、日本連盟は北京の教育関連会社と協力。この会社が関わる小学生の野球クラブで雪合戦も教えており、
成人への普及も図っているという。香港からもこの会社の関係で参加が見込まれている。

 日本連盟の高橋敏樹事務局長は「雪合戦を世界中に普及させるスタート地点に着きたい」と話す。

 一方、一三年には壮瞥町で現在の「国際雪合戦連合」が発足し、国内の五団体と海外十一カ国の団体が加わった。海外には同町の
友好都市であるフィンランドのケミヤルビ市などを介して広がり、ノルウェーやカナダなどでも「Yukigassen」の競技名で親しまれている。
庵匡(いおりただし)専務理事も「競技の認知度を高め、将来は五輪の正式競技にしたい」と意気込んでいる。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018022602000258.html