世界最大のカスタムカーイベントを謳う「東京オートサロン」が今年も開催された。目玉のひとつは、トヨタ ガズーレーシングのスーパースポーツプロトタイプだ。
■トヨタがハイパーカーを開発!?

東京オートサロンが2018年1月12日から14日にかけて幕張メッセを舞台に開催された。注目すべきはレースカーの人気だ。
自動車メーカーはさまざまなレースからの技術的フィードバックを市販車に活かすのが世界的なトレンドといえる。高級スポーツカーはその好例だ。

東京オートサロンを「チューニング・ドレスアップの総合展示会」と主催者は定義するが、東京モーターショーよりはるかに刺激に満ちた、レーシーなモデルが並んだのである。
「現役のレーシングカーから、スポーツカーをつくる」。ガズーレーシングカンパニーの友山茂樹プレジデントはこのマシンの開発プロジェクトをそう説明してくれた。

発表されているスペックスは2400ccのV型6気筒エンジンに電気モーターの組み合わせというハイブリッドシステム「THS-R」。1000馬力というこのシステムはWECマシンで使われているものだそうだ。
「TS050 HYBRIDとほぼ同じ主要パーツで構成され」ていることをトヨタ自動車/ガズーレーシングでは謳っている。

■本当に市販化するのか?

「高効率のEVシステムと、希薄燃焼エンジンの組み合わせにより、究極のパワーと環境性能を両立した、次世代のスーパースポーツカー」。それがこのGRスーパースポーツコンセプトの定義である。

「クルマが誕生して100年を過ぎ、自動車産業が大きな変化点を迎える中、次の100年もクルマを楽しくしていきたい」というトヨタ自動車の豊田章男社長のコメントもこのとき紹介された。

この手のレーシングカーのようなスーパースポーツの先駆けとして、メルセデスAMGが2017年に発表した「プロジェクトワン」が思い浮かぶ。こちらはF1のメカニズムを(一部)搭載しているモデルだ。

2019年発売で280万ドル(3億円超)という価格が言われているが、275台の生産予定ぶんは18年秋には売り切れている。マーケットがちゃんとあるということだ。

超高性能スポーツカーは、技術を売り物とする自動車メーカーにとって格好の宣伝材料となる。トヨタ自動車とガズーレーシングは、18年度のWEC参戦も発表しており、
その意味でも、GRスーパースポーツプロトタイプの意義は大きいはずだ。

露出の大きなブースの女のコや、太いタイヤにキラキラした装飾をほどこしたドレスアップカーも東京オートサロンの楽しみであることはまちがいない。

かたやこのようなスーパースポーツカーがお披露目されるのを見ると、自動車の楽しみはまだ尽きないといえるだろうか。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180115-00010003-gqjapan-bus_all
パンダっぽいトヨタの1億円超えハイパーカー
https://amd.c.yimg.jp/amd/20180115-00010003-gqjapan-000-3-view.jpg