『おんな城主 直虎』、「女性」で「無名」の主人公でも面白い物語を作れる。 脚本家の挑戦とは

『おんな城主 直虎』、主人公が「女性」「無名」の逆風乗り越え「鉱脈見つけた」
主人公が「女性」「無名」という2つの鬼門にあえて挑んだ、今年の大河ドラマ『おんな城主 直虎』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)
の冒険の旅がもうすぐ終わろうとしている。脚本を担当した森下佳子氏は、放送開始前に行ったインタビューで
「掟破りにやらせていただく」と意気込んでいたが、全50回の脱稿後「何となくなんですけど、この先に女性主人公の大河の鉱脈
みたいなものがあるんじゃないかなぁと...。引っかき傷くらいかもしれないけれど、穴を開けられたんじゃないか」と手応えを語っている。

森下氏は、『世界の中心で、愛をさけぶ』(TBS)、『JIN−仁−』(同)、連続テレビ小説『ごちそうさん』(NHK)など数々の
ヒットドラマを生み出してきた実績の持ち主。初めて挑んだ大河ドラマの主人公は、戦国時代に男の名で家督を継いだ"おんな城主"、
井伊直虎。戦のたびに当主を殺された遠江の国(静岡県西部)・井伊家にただひとり残された姫は、「直虎」と勇ましい名を名乗って
乱世に立ち向かい、後に「徳川四天王」と呼ばれる武将・井伊直政の出世を支えていく。

主人公が「女性」でも、「無名」でも、面白い物語を紡いでいくことができる。それを証明しようと挑んだ全50回。
「この時代の年表をいただいた時、徳川や武田の欄はびっしり書き込まれているのに、直虎に関する欄は真っ白で、『どないするねん!』と
正直思いました(笑)。一番、難しいのは生活史料がないこと」といった状況をどのように乗り越えたのか。

「井伊家と関わりのある家の記録を手がかりにして、空白の期間は想像で書くしかないのですが、方程式を解いているようでした。
動かしがたい史実、命題があって、今川がどうした、徳川がこうした、という条件があって、その時、井伊家はどうしたのか。
どんな解が導き出せるか。解けた時、つまりお話として面白いものが書けたらスッキリする、みたいな(笑)。

http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/17/naotora-final_a_23309695/