愛知県選管に抗議殺到 「オッサン社会のいやらしさ」指摘も


愛知県選挙管理委員会に23日早朝から抗議や問い合わせが殺到し、24日夕も電話が鳴りやまない
異常事態となっている。
無所属の山尾志桜里氏が自民党候補に辛勝した衆院選愛知7区の開票結果を巡り
「1万票を超える無効票は異常」「陰謀では」「警察に通報した」とネット上で炎上しているのだ。
「当選は不正」と見出しで断じるウェブメディアも現れた。騒動の背景に何があるのか。

山尾氏は自民党の鈴木淳司氏(比例復活)に834票の小差で勝利。無効票は1万1291票だった。
愛知県選管は23日午前1時半ごろ、確定結果を公表した。
疑問の声は直後に出始め、確認できた範囲では午前1時56分、ネット掲示板に上がった。

ツイッターなどでも同2時ごろから「怪しい」「対立候補の有効票を不当に無効化したのでは」など
再集計を求める意見が次々に登場。「開票作業のバイト、国籍条項ないんでしょ?」と無関係な
外国人差別をあおる内容もあった。

そもそも、無効票は「異常に多かった」と言えるのか。愛知7区の投票総数に無効票が占める率は
4.23%で、前回2014年衆院選小選挙区の全国平均3.29%より高い(今回の全国平均は集計中)。

「全日本おばちゃん党」を主宰する大阪国際大准教授の谷口真由美さん(国際人権法)は二つの
理由を挙げる。「最近、右派や左派に限らず不正選挙と騒ぎがちです。『あんなに嫌われてる候補が
当選するのは不正に違いない』と短絡的に考える人が増えました」

さらに、ほかならぬ山尾氏だったことが炎上理由とみる。
「安倍晋三首相と真っ向から対決した、しかも女性。不倫疑惑報道もあった。でもそれは本来、
他人には関係ない。議員は公務の中身で評価すべきで、男性なら同じ激しさでたたかれないはず。
男と対等にやり合う女を引きずり降ろしたい『オッサン社会』のいやらしさが垣間見えます」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171024-00000074-mai-pol