スクープ!
スズキ車のブレーキランプにアース不良の疑い
対策部品用意するもユーザーには知らせず
本誌指摘により廉価で部品交換応じると約束。

スズキが販売する軽自動車のブレーキランプについて、「ランプが点かなくなる」との情報が複数寄せられている。
この情報をもとに整備現場に確認したところ、「他車ブランドに比べてランプが点かなくなる頻度が高い」(事情通)傾向のあることが分かった。

事情通によれば、写真のとおり新車に装着されているブレーキランプソケットassyは「バルブを受ける側のアースの接合が不十分で、使用するうちに車両の振動などによりアースのための銅線が切れたり、バルブとの接触不良がおきる」のだそうだ。
ブレーキランプが点かなくなるのは、「経年劣化や過電流によるバルブのフィラメント消失などではなく、アース不良による通電障害のためであり、バルブが生きていてもブレーキランプは点かなくなる」。

こうした問題についてスズキは症状を把握しているとみられる。もう1枚の写真は対策済みのブレーキランプソケットassyのもの。アース部分が密着され強固につながれている。

現状、ユーザーから「ブレーキランプが点かない」との問合せがあると、バルブのフィラメントは切れていないためスズキの販売店ではassyごと交換するが、交換部品の実費と工賃はユーザー負担になってしまう。
「部分のぜい弱性の問題なのだから、本来ならリコールすべき」(事情通)案件だとマガジンXは考える。

本件をスズキに確認した。「球切れは、経年劣化もありブレーキランプソケットassyの不良だけとは考えにくいが、ご指摘を受け止め、7月以降、ブレーキランプの不具合で入庫されたお客様に対しては、バルブの交換費用程度で対策済みのassyに交換する。
お客様にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。」(広報部)と対応を約束した。

事実上、新車装着部品の不具合を認めた形だ。心当たりのあるユーザーは販売店に相談して欲しい。
9月号ではさらに詳細な記事を掲載する予定にしている。それにしても対策部品まで用意していたのに、不具合を告知せず有償交換を続けていたのはいただけない。
取材/文/神領 貢(マガジンX編集長)

http://aks.blush.jp/?p=5684
http://i.imgur.com/KfQ403x.jpg
https://i0.wp.com/mag-x.jp/wp-content/uploads/2017/07/IMG_2746.jpg
https://i1.wp.com/mag-x.jp/wp-content/uploads/2017/07/%E5%AF%BE%E7%AD%96%E5%BE%8C.jpg