2023年5月10日 05:15

 中日・立浪和義監督(53)の振るった大ナタが、ここにきて周囲をうならせている。

 就任1年目の昨季は最下位に沈むと、オフに阿部と京田という二遊間のレギュラーコンビを一気に放出し、涌井と砂田の両投手を獲得。当初はチーム内外で昨季、日本人選手トップの本塁打、打点を記録した阿部と2017年に新人王を獲得し不動の正遊撃手だった京田の放出に踏み切ったことで「本当に大丈夫か」と危惧する声もあった。

 しかし、今季はここまでドラフト7位・福永裕基(26)が開幕一軍入りを果たすと、今では二塁レギュラー級の働きを発揮。5日に今季セ・リーグ新人1号となるプロ初本塁打を記録するなど、9日現在、打率3割2分9厘、1本塁打、7打点の活躍でチームの勝利に何度も貢献している。

 チーム関係者は「今年の新人野手はドラフトの順位にかかわらず、本当にレベルが高い。開幕一軍入りを確定させていた(同6位)田中(幹也)の右肩手術の誤算はあったが、将来性は抜群だし、今はオールドルーキーの福永がそれ以上のアピールを続けている。規定打席に到達するのは時間の問題だし、本当にここまでよくやっている。立浪監督は新人をうまいこと起用している」と目を細める。

 さらに古傷の右ヒザ痛で開幕一軍を逃した同2位・村松開人(22)も打率2割6厘ながら遊撃の守備をそつなくこなしている。

 中日OBは「福永を筆頭に村松もそうだし、新人たちがここまでやるとは誰が想像できたか。思い切ってチームを変えようと大ナタを振るった立浪監督の決断は間違っていなかったと思う」とその眼力に最敬礼する。

 今後も立浪チルドレンの新人野手らの躍進から目が離せない。

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