エンタメ
2022年11月02日
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/11020631/?all=1
https://www.dailyshincho.com/wp-content/uploads/2022/11/2211011426_1-714x476.jpg

 テレビ朝日の玉川徹氏が「羽鳥慎一モーニングショー」のコメンテーターを外れてから10日余りが過ぎた。同時間帯で5年連続民放1位、NHKを含む横並びで2年連続1位を誇る「モーニングショー」の視聴率は、この間、どうなったか。

 ***

 玉川氏が“電通誤報発言”により10日間の出勤停止処分を受け、生放送で2度目の謝罪を行ったのは10月19日のこと。翌20日には、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の解散命令について玉川氏が現場取材したVTRを放送し、スタジオでも解説した。今後はこのパターンが続くのかと思われたが、21日以降、彼が出演することはなくなった。

 民放プロデューサーは言う。

「玉川氏が1週間丸々出演しなかった10月24日からの週と前4週の平均を比べてみると、若干ですが数字が落ちていることが分かります」

 24日(月):9・7% 月曜の前4週平均:9・3%
 25日(火):9・2% 火曜の前4週平均:8・7%
 26日(水):8・8% 水曜の前4週平均:9・4%
 27日(木):8・7% 木曜の前4週平均:9・0%
 28日(金):9・0% 金曜の前4週平均:9・3%

 月曜と火曜は前4週平均よりも上がっているようだが。

■8%台を連発

「『モーニングショー』は週初めの月曜の数字が良くなる傾向があります。玉川氏がいなくても、コメンテーターには俳優の石原良純さんというヒール役になれる人もいますし、弁護士で自称“受験戦争の申し子”の山口真由氏もいますから、玉川ロスの影響を受けにくいのかもしれません。また25日火曜の数字が良かったのは、山際大志郎経済再生担当大臣が統一協会との関係から大臣を辞任した翌日というネタがあったせいだと思います。月曜を除くと、『モーニングショー』のコメンテーターは“役者”不足の感が否めません。これを補っていたのが玉川氏だったのかもしれません」

 2015年10月にスタートした「モーニングショー」は、17年の年間平均視聴率(世帯:8・0%、個人:3・9%)で初めて同時間帯の民放トップに躍り出た。

 20年の年間平均視聴率(世帯:10・6%、個人:5・5%)では、NHKの「あさイチ」を抜いて横並びトップに。

 昨年は世帯:10・6%、個人:5・6%で、5年連続民放トップ、2年連続横並びトップを達成した。

「年間平均で2桁だったわけです。特にコロナ禍の頃は12~13%を当たり前のように取っていました。それと比べると、最近は8%台を連発するようになりました。事実上の玉川不在となった初日(10月21日)の視聴率は8・8%と、前4週平均の9・8%から1ポイントも落としています。やはり玉川ロスの影響は大きいと言わざるを得ません」

 だが、ネット上では玉川追放論が喧しかった。

■声なき層が本当の視聴者

「それは、普段『モーニングショー』を見ていない人たちの声が大半ではないでしょうか。いつも見ている視聴者の本音は、玉川ロスなのだと思います。テレビは所詮、タダで見られるエンターテインメントショーです。中でも『モーニングショー』は、プロレス的な要素が強かった。羽鳥慎一アナが率いるコメンテーターの正義の味方に対していたのが、ヒール役の玉川氏でした。プロレスは悪役がいてこそ面白くなります。彼がいなければ、エンターテインメントにならないのです」

“クリープを入れないコーヒーなんて”というCMもあったが、

「ラーメンに胡椒を、蕎麦にわさびや七味を入れるのを禁じられるようなものです。多くの視聴者は玉川氏の存在を自分好みのスパイスに置き換えて、羽鳥アナや番組スタッフの料理を楽しんでいた――それを視聴率は表しているのだと思います。つまり視聴率は、“声を上げない民”のほうが重要だということでしょう」

 サイレント・マジョリティ(物言わぬ多数派)という言葉もある。

「テレビ業界を悩ませているのは、ネット民の意見がそのまま世論だとされてしまうことです。声なき民の意見はどれくらいあるか、なかなかわかりませんからね」

(以下略、続きはソースでご確認下さい)