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10/6(木) 10:45
阪神甲子園球場

 ここ数年、高校野球の部員減少が、未曽有の規模で進んでいる。

 日本高等学校野球連盟(高野連)の統計によると、全国の硬式野球部員(1~3年生、毎年度5月末時点)は1982年度が11.7万人で、91年度に15万人。2014年度にピークの17万人に達した後、18年度から急激に減り始め、22年度は13.1万人に減少している。

 将来の都道府県別野球部員数を予測してみた(表1)。ピークの14年度17万人から22年度13万人の8年間の減少率は23%。複数の関係者の「減少はこのまま進む」との見通しを基に、減少率23%で8年後の30年度、さらに8年後の38年度の部員数を試算した。

 ◇最大減少率熊本の34%

 その結果、全国合計で30年度は10.1万人、38年度は7.8万人となった。その後も減少率23%が続けば、55年度ごろには野球部員はほぼゼロとなる見通しだ。単純な試算に過ぎないが、今の子どもたちが60歳を過ぎる頃には、日本から高校野球が消滅している可能性もある。

 14度から22年度まで、全都道府県で部員数は減少しているが、減少率は地域によって差がある。減少率が最も高いのは熊本県の34%で、最も低いのは徳島県の7%。30%台は熊本県、奈良県、大阪府、長野県、福島県で、他はほぼ20%前後の水準だ。

 地域別では、東北は全体的に減少率が高い。九州・沖縄も同様で、北信越では新潟県と長野県の減少率は高いが、富山県、石川県、福井県の減少率は総じて低い。関東と近畿地域の減少率が高めな一方で、岐阜県、愛知県、静岡県の中部地域は他の大都市圏より低い。元々他県に比べ部員数が少ない高知県の減少率が高いのが目立つ。

 高野連加盟校も減っている。ただし、増加している地域もあり、14年度と22年度の比較では、埼玉県、岐阜県、三重県、奈良県、福岡県、沖縄県の加盟校は増加している。加盟校数は微減ないし増減なしの都道府県が大半だが、北海道は14年度245校から22年度207校と大きく減少している。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/c522be1e058faad9554acbfda0a5872973dd36a4