8/13(土) 16:30配信 ファミ通.com
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 ソニー・ピクチャーズで進行中の映画版『ゴースト・オブ・ツシマ』は、日本人キャストをメインとする日本語映画となるかもしれない。チャド・スタエルスキ監督がその意向を明かした。

 これは、Netflixで配信が開始したコメディ映画『デイ・シフト』に脚本で参加しているスタエルスキ監督が、その取材対応の一環で米エンターテインメント系媒体のCollider誌の取材に対して語ったもの。インタビューでは黒澤明監督や日本文化から受けている影響についても触れつつ、日本人キャストと日本語での撮影という案について言及。このアイデアについてはソニー・ピクチャーズ側も支持しているという。

 従来、アメリカの一般的な視聴者は字幕つきの視聴に慣れていないとされ、公開規模が小さいマニア向け作品やアニメなどを除くと非英語の一般向け作品はリスクが懸念されてきた。

 スタエルスキ監督もこの点は重々承知で「これは大きなチャレンジ」としつつも、サイレント映画からジャッキー・チェン作品にいたるまでの“映像で語る”力に触れ、さらにNetflixなどのストリーミング時代の到来によりグローバルな作品の字幕つき視聴が受け入れられるようになってきたことを指摘。すべてをうまくやれば劇場作品として勝負できる作品になるだろうと挑戦への意欲を見せている。

 Collider誌が韓国映画『パラサイト』やドラマ『イカゲーム』のヒットを例に挙げているように、確かに“外国語”作品でもより幅広い層に受け入れられるようになってきたのは事実。『プレデター:ザ・プレイ』ではコマンチェ語版も存在し、聞き慣れない言語が付加価値を生み出してすらいる。アクション映画『ジョン・ウィック』シリーズなどで知られるスタエルスキ監督には、日本語の演出アドバイザーなども雇いつつ、ぜひその説得力のあるアクション演出で有無を言わせぬ作品にして欲しいところだ。

 『ゴースト・オブ・ツシマ』は、対馬への蒙古襲来を題材とするオープンワールドアクションアドベンチャーゲーム。民を守るためにその手段を問わない“冥人”(くろうど)となることを決意した主人公・境井仁の戦いを描く。プレイステーション4/5向けに発売中だ。