巨人・中田翔にとって“勝負のオフ”がやってきた。選手として来シーズンへ向けた巻き返しとともに、大幅減俸も予想される契約更改も待ち構えている。

 途中加入にも関わらず、今シーズン低迷した球団のシンボルのような存在になってしまった男は、この先どのようにチーム内で扱われるのだろうか……。

 中田は今シーズン、日本ハムで後輩選手への暴力事件を起こし、その後巨人が引き取る形でトレード移籍した。周囲からの厳しい批判もあった中で入団早々から試合に出場したがシーズン最後まで期待に応えることができなかった。巨人移籍後は34試合に出場し、打率.154、3本塁打、7打点。ヤクルトとのCSファイナルステージでは、3試合目の9回2アウトから代打で出場し、明らかなボール球に手を出して空振り三振。今季を象徴しているような不甲斐ない幕切れとなった。

中田は今年が日本ハム時代に結んだ3年契約の3年目で、年俸は3億4000万円(以下金額は推定)。巨人は参稼報酬(年俸)期間となる2月1日から11月30日までのうち、移籍決定後の8月20日から11月30日までの103日分を日割り計算して支払うこととなった。巨人が支払う額は約3分の1に当たる約1億1500万円ほどだ。

複数年契約は今年までだから今オフは年俸を大幅に下げ、単年契約で本人に自覚を持たせないとダメ。そこまで徹底しないと中田自身が野球選手として終わる。中途半端な処遇では他選手だって納得いかないだろうしね」(巨人OB)

今季は日本ハムと巨人でトータル73試合に出場。打率.177、7本塁打、20打点(日本ハムでは39試合に出場。打率.193、4本塁打、13打点)と大幅に成績が落ち込んだ。不祥事もあり、精神的なダメージの影響などもあったのは間違いないが、球界を代表する強打者の成績としてはあまりにも物足りない。また過去に左第5中手骨の亀裂骨折(13年)、右内転筋筋挫傷(17年)、右手母指球部挫傷(19年)など故障での離脱も少なくなかった。今年も急性腰痛で6月にチームを離脱している。コンディション面での不安も大きく野球協約の減額制限(元の年俸1億円を超える場合は40%)を超えての減俸になることは避けることはできないだろう。

「年俸3億4000万円から減額制限40%減の2億400万円は確実。過去の例を見ても場合によっては1億円台前半ということすらも考えられ、中田にとって厳しいオフとなるでしょう。
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