デイリー新潮 11/12(金) 10:56

 W杯アジア最終予選グループBで4試合終了時点で4位に沈んだ日本は、今月11日にベトナムと戦い、16日にはオマーン戦を迎える。

「格下相手に一つでも落とせば、巷間囁かれる森保監督更迭が現実的になります」

 と語るサッカーライターによると、実はちらほらと“森保後任”の候補者名が聞こえてきたのだという。

「たとえば、FC東京の長谷川健太監督です」

 2020年ルヴァン杯で優勝。14年にはG大阪を率いJリーグ制覇を果たした。

「日本サッカー協会は、日本人監督にこだわっています。W杯上位国の多くは自国出身者が監督を務めていますし、今はネットで世界中の選手の情報が集められる時代。わざわざ海外から指導者を招く必要性が減っている。それより日本人選手を見極める能力が肝要だと」

 そんな“国粋主義”が森保監督を産んだわけだが、その森保監督がコケれば“日本人監督”そのものが否定される可能性もある。

「もっとも、今さら海外から監督を招いても間に合わないので、日本も日本人選手も知り尽くすJリーグ監督から選ぶしかない。まもなくJ閉幕でキリもいい」

急浮上するフィッカデンティ監督
 そこで、スペイン人のロドリゲス監督(浦和)やセルビア人のペトロビッチ監督(札幌)の名が取り沙汰されているというのだが、ここにきて急浮上しているのがイタリア人のフィッカデンティ監督(名古屋)である。

 10月30日に行われたルヴァン杯決勝で、名古屋はC大阪を2―0で退け、11年ぶりのタイトルを手にした。

「イタリアサッカーは“カテナチオ”と呼ばれる強固な守備が特長ですが、彼もやはり守備重視派。W杯本戦では格上とばかり戦うことになる日本代表に適した戦術でもあります」

 彼は、日本代表DF長友佑都が初めて海外に挑んだ際の移籍先、イタリア・チェゼーナの監督だった。彼に見出された長友は目覚ましい活躍を遂げ、ビッグクラブのインテルへとステップアップを果たした。

「かように東洋人を見下すこともない。それどころか、日本のサッカーに造詣が深く、親日家でもあります」

 日の丸を託してみたい。

「週刊新潮」2021年11月11日号 掲載
https://news.yahoo.co.jp/articles/dfc676ff9349bd5cdfef3e0caa7d81df6755ae9f
フィッカデンティ監督
https://i.imgur.com/RYkcp0f.jpg