0001砂漠のマスカレード ★
2021/05/10(月) 19:35:40.59ID:CAP_USER9◆心臓がバクバクし始める
おかしいな、フラフラする、息ができない、倒れるかもしれない。
いつ頃からか、そんな日が増えてきた。最初は、体調が悪いのか、生理前だからか、などと思っていたが、ある時、意識がなくなりそうになり、本当に立てなくなって、救急車で運ばれた。
病院に着く頃には
「あれ、歩けます、わたし歩けますね」
と、なっていた。
後日、病院でいろいろと調べてはみた。脳、神経、疑わしいものは先生の判断で検査をしてもらい、多くの病院を転々とした。しかし、突然倒れる原因になるような身体の病気は見当たらなかった。
そのうち、倒れそうになる時の法則がわかってきた。家で気を失いそうになることはほとんどなく、仕事中、移動中、があやしい。観劇している時も、そうなった。
「もし、ここで、倒れたらどうしよう」
その心配が強い時に、心臓がばくばくし始める、ということがわかってきた。
「よーし、わかったぞ」
だからといって治るわけでもなく、どんどんとひどくなってきた。
恐怖だった。
◆もうロケバス移動は、むり
仕事中、突然意識を失ってしまうような感覚に襲われる。もう長い時間の仕事は難しいかもしれないと思った。ロケバスでの移動中、油汗をかきながらなんとか目的地に辿りついたりもした。
もうロケバス移動は、むり。生放送で痛ましいニュースを観た時などに、意識が飛ぶ感覚も味わった。ワイプの中の私が倒れて、それがニュースになるなんてことは避けたい。
急に大声を出したりするとフラついた。「どこ見てんのよ!」も封印だ。
(ご要望もほとんどございませんが)
え?
だったら、何にもできないじゃない自分。笑える。いや笑えない!
どの仕事を控えて、どの仕事ならできるのか。それも実際のところ、よくわからない。
だいたい、そもそも仕事を選んでいられる立場なのか。選ぶ、なんてことをしたら仕事は減るだろう。生活はどうなるんだろう。
ただただ、恐怖だった。
パフォーマンスが落ちているかも、そして、それはバレているかもしれない。
それも、恐怖だった。
自分のカラダで表現をする、タレントというこの仕事は将来的に厳しいのかもしれない、と不安が頭をよぎった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f7560c2f1514fd242209e5694889fd9580b76293
5/10(月) 13:01配信