芸能界に暗黙のルールとして広がる年齢制限。そのベールを剥がしてみよう。

 比較的年齢制限が低いとされるのが、女性アイドルだ。大手芸能事務所の関係者はあくまで一例だと前置きした上で、スカウトの年齢制限をこう打ち明ける。

「うちの事務所では、芸能活動に専念しやすいように、義務教育が終わる15〜16才でのデビューを目指しています。そこに向けて1〜2年はレッスンを受けてもらうので、スカウトの上限は15才。下限は10才くらいです」

 年齢制限が低いのには、アイドル特有のファン心理も影響している。

「ファンの心をつかむためには、“応援してあげたい”“育てたい”と思ってもらうことが重要なんです。となれば、年を重ねたアイドルよりも10代の方が可能性が広がるんです。ただしこれは“限界”が早いことも意味しています。20才までに売れなければもう厳しい。年を重ねるごとに、売れるのに大切な要素である初々しさがなくなっていくのです。歌唱力があれば本格派のアーティストへの“脱皮”も考えられますが、成功するのは一握りです」(前出・大手芸能事務所関係者)

 2020年12月にデビューし、いまや多くのファンを獲得している9人組のガールズグループ『NiziU』が、全員10代なのもこうした理由があるのかもしれない。

 また、女性アイドルグループの場合、20代半ばに差し掛かったところで卒業するケースが多いとも言われていたが、その状況は変わりつつある。

「モーニング娘。’21」や「Juice=Juice」らが所属する「ハロー!プロジェクト」では、2009年以降、26才を前に卒業するメンバーが多かったこともあり、一部のファンの間で「25才定年説」が囁かれていた。そんななか、Juice=Juiceは、リーダーだった宮崎由加(26才)が当時25才でグループを卒業する際、『25歳永遠説』というシングルをリリース。まことしやかに囁かれていた「25才定年説」を逆手に取って“年齢”というテーマを歌ったのだ。また、宮崎や同時期に「アンジュルム」を卒業した和田彩花(26才)は、25才定年説などないとも発言している。たまたま卒業のタイミングが25才前後に重なることはあるだろうが、必ずしもそれがルールになっているわけではなさそうだ。

 ほかにも、AKB48の柏木由紀(29才)、横山由依(28才)や乃木坂46の秋元真夏(27才)、松村沙友理(28才)、新内眞衣(28才)など、20代後半になっても、現役でアイドルを続けるケースも多い。女性アイドルの「25才定年説」は、もはや過去のものとなっている。

 俳優は2段階で定年の壁が設定されている。別の芸能事務所幹部は「男女ともに、25才と30才が目安」と明かす。

「10代からやっている俳優は、25才までに芽が出なければオーディションもなかなか受けられなくなります。せいぜい待てるのは30才までです。というのも、30才前後は役どころが少ない層で、売れている俳優がキャスティングされてしまえばもう空きがない。20代のうちにブレークして、自分の名前を売っておくことが重要なんです」(別の芸能事務所幹部)

つづきはソースで
https://news.yahoo.co.jp/articles/9114ecef9135f71f3026d2834a513a19ff27ea81?page=3