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2020.01.10

1月8日、都内でおこなわれた映画『前田建設ファンタジー営業部』の舞台挨拶に、『マジンガーZ』原作者の永井豪が出席した。今作は、実在する企業・前田建設が、ウェブ上で展開していた「マジンガーZの格納庫を実際に作るとしたらどうなるのか」という企画を映像化したもの。

永井先生は、「最初に話を聞いたときは『もう、へぇ〜!』としか(笑)。ちゃんとした建設会社の方が、そんなこと考えるんだ、と。作品が材料になるなら、それで楽しんでくださいっていう気持ちで」と、愉快そうに話した。続けて、「格納庫を真剣に作ろうとして。なんでこんなことをするのかなって最初は思ったんですが、建設業界がどんなアプローチをするのか、どんな実力があるのか見えてくる」と語っていた。

今作の制作スタッフには、『マジンガーZ』を子供時代にリアルタイムで観ていた人も多かったという。

永井先生は、作品を発表した当時を振り返り、「とにかく新しいロボットものを作りたくて仕方なかったんですが、先人である手塚先生の『鉄腕アトム』だとか、『鉄人28号』のマネになると先生方に申し訳ない気持ちがありました。幸いなことに、違うアイデアを思いつくことができまして……」と話す。

しかし、思いついてからも、壁はあったという。
「当初はマネージャーに絵を見せても、『いま出版社はロボットものを受け取らなくなっているから、多分どこもやらないですよ』って言われて。どうしても描きたい! って話したら、『じゃあ、アニメから始めましょう』ということで。東映動画さんの企画部長の方にお見せしてからはあっという間でした」

アニメ化された『マジンガーZ』は大きな反響を呼んだ。永井先生は「遊園地で、テーブルを置いてサイン会をしたんです。そしたら(子供たちで)ものすごい行列ができてもみくちゃにされて。机はひっくり返るわで避難する羽目になりました(笑)。ものすごく子供たちの熱気が伝わりました」と嬉しそうに話していた。

今作にも、永井先生は少しだけ出演しているという。何役かは明かされなかったが、「すごく自然な演技ができてよかった」と含み笑いをしていた。

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