コンサドーレ誇りの準優勝!! 今夏ロッベンにオファー
10/27(日) 6:30配信
道新スポーツ

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必ずここに戻ってくる…。準優勝チームに贈られるメダルを首からかけ、会場を引き揚げる札幌のイレブン(撮影・富田茂樹)

ルヴァン杯決勝 札幌3−3(PK5−4)川崎


 札幌、準優勝! 北海道コンサドーレ札幌は26日、埼玉スタジアムで川崎とルヴァン杯決勝を戦った。
1−2の後半ロスタイム5分にMF深井一希(24)のゴールで同点に追いつき、試合は延長戦に。延長前半9分にDF福森晃斗(26)が直接FKを決めて勝ち越したが、同後半4分、川崎FW小林悠(32)にゴールを奪われた。延長戦でも決着はつかず。PK戦の末、惜しくも敗れた。悔しさを糧にし、札幌は前進し続ける。

 あと一歩、カップに手は届かなかった。激闘の末に敗れた札幌を、両サポーターが総立ちでたたえた。下を向く必要はない。札幌は強かった。

 劇的弾の応酬は、死闘と呼ぶにふさわしかった。前半10分にFW菅の豪快ボレーで先制したが、同ロスタイムにCKから失点。
後半43分に川崎・小林のゴールで勝ち越しを許せば、同ロスタイム、深井がCKを頭で沈めて、命をつないだ。
延長戦、福森がFKを直接突き刺させば、川崎も小林が意地の同点弾。PK戦は5人目でも決着がつかず、6人目のDF進藤が川崎GK新井に阻まれたところで、ようやく雌雄が決した。

 挑む札幌。迎え撃つ川崎。ともに初優勝を懸けて戦ったが、札幌は挑戦者だった。過去、Jリーグ・カップ戦24度の対戦で勝利はたった1度。
わずか4%の勝率が決勝戦の構図を物語る。だが王者・川崎を、土俵際まで追い込んだ。ペトロビッチ監督は「彼らの頑張りをとても誇りに思う」と晴れやかだった。

 かつてエレベータークラブとやゆされた最北端のチームは、めざましい変貌を遂げた。
13年の野々村芳和社長(47)就任時、約3億円だった強化費は、今季18億で約6倍にまで増加。
チームづくりの根幹といえる選手を何より大切にし、資金を注いだ。
歩みを止めないクラブは今夏、バイエルン・ミュンヘンを退団した元オランダ代表FWアリエン・ロッベン氏(35)の獲得に本気で乗り出した。
野々村社長、三上大勝GM(48)が極秘裏に渡欧し、直接オファーしていた。
引退の決断により獲得はかなわなかったが、世界トップレベルのスター選手とも交渉テーブルにつけるレベルまで、クラブは一気に駆け上がった。

 大観衆を熱狂させたビッグゲームで、得難い経験を手にした。「必ずここに戻ってくる」。札幌には新たな合言葉が出来た。
この誇り高き1敗を、強き伝統への礎とする。 (石栗賢)

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