[ 2019年3月3日 09:30 ]
「いだてん」演出も異色 大河初の外部起用 大根仁監督「ポップな要素を」第9話は“ブラック四三”出現?

 ドラマ「モテキ」「まほろ駅前番外地」や映画「モテキ」「バクマン。」などの大根仁監督(50)がNHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(日曜後8・00)の演出に参加している。
外部演出家の起用は大河初の試み。また1つ異色要素が加わった。初担当は3日放送の第9話「さらばシベリア鉄道」。
シベリア鉄道の旅を実際に追体験した大根監督は「僕が今までドラマや映画でやってきたのは、エンターテインメント。そのポップな要素を今回、大河に加えられれば」と新風を吹き込む。

(中略)

 制作統括の訓覇圭チーフプロデューサーは「NHKが培ってきたノウハウとは違うルーツを持つ人が入った方が、よりおもしろくダイナミックになるんじゃないか」と外部演出家を起用した理由を説明。
具体的には、今作の語りも務める美濃部孝蔵(若き日の古今亭志ん生)役の森山未來(34)が縁。森山はチーフ演出・井上剛氏が手掛けたドラマ「その街のこども」(10年)と大根監督の「モテキ」(10年)、両方に出演。
そこから井上氏と大根監督の交流が始まり、今回の試みにつながった。

 33年ぶりの近現代大河、19年ぶりの主演リレー、人物インタビューも行う「いだてん紀行」など異色要素満載の「いだてん」だが、今度は大河初となる外部演出家を起用。
井上氏、西村武五郎氏、一木正恵氏、大根監督の演出4人体制を敷いた。

 大河ドラマについて、1968年生まれの大根監督は「僕は小学校の頃、テレビは一家に1台。父親がチャンネル権を持っていることが普通だったので、父親と一緒に見ていました。
一番印象に残っているのは『黄金の日日』(78年、豪商・呂宋助左衛門)と『獅子の時代』(80年、架空の会津藩士・平沼銑次)。
どちらも、有名な武将や歴史に名を残した偉人が主人公じゃない。その切り口がおもしろかったんです」。
今回のオファーも「もしテーマが有名な武将や歴史に名前を残した偉人だったら、腰がひけていたと思います。
金栗さんも田畑さんも『どんな人?』を中心に描いていくことに魅力を感じました」と引き受けた。

(中略)

 物語は、四三と盟友・三島弥彦(生田斗真)が日本人として五輪に初参加したストックホルム大会へ。前半のヤマ場を迎える。
大根監督が最初に手掛けた第9話は、四三と弥彦がついに新橋駅を出てストックホルムへ旅立つ。ウラジオストクやハルピンを経由してのシベリア鉄道17日間の旅。
不手際により治五郎(役所広司)の渡航が遅れる中、監督の大森兵蔵(竹野内豊)と安仁子(シャーロット・ケイト・フォックス)のハネムーンのような態度、初めて触れる外国人の横柄さに、四三は不安を募らす…という展開。

(中略)

 「金栗さんや弥彦は車内でどうやって時間を潰していたのだろうか?日本で鍛え上げた身体からだを持て余していたことだろうが、どうやって解消していたのか?
車内でトレーニングをしたりしていなかったのか?脚本には旅の行程は書かれているが、ストレスの進行や行程が描かれていないような気がしてきた」

 第9話は、昨年8月に約3週間にわたって行われたストックホルムロケの後に撮影。客車と食堂車を丸ごと再現し、車窓の風景はLEDスクリーンに映した。

 ストーリー展開についても「1話から8話の金栗さんは天然といいますか『走るの、大好き!』というような分かりやすいキャラクター。
それが9話になると、僕も実際にシベリア鉄道に乗ってそうだったんですが、1週間も2週間も狭い部屋に男同士でいると、もの凄いストレスがたまってきて、ちょっとブラックな部分が出てくるんです(笑)。
9話の金栗さんは、これまでにない“ブラック四三”みたいな部分がちょっとずつ見えてきて、性格の悪い自分としても、この回が担当できてよかったと思います(笑)。
(以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)


https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/03/03/kiji/20190303s00041000118000c.html