活動休止を発表したアイドルグループ「嵐」。ファン向けに発したメッセージや近年の活動から、芸能界に詳しいコメンテーターらが背景を読み解いた


■アイドル評論家・中森明夫さんの話

 男性アイドルにおけるジャニーズ帝国の終わりではないか。2016年のSMAP解散から、TOKIOの山口達也さんの引退、タッキー&翼の解散と、一連の流れで起きている印象を受ける。

 SMAPは歌や踊りだけでなくバラエティー、俳優と活動の幅を広げ、個々の自由とグループの結束を両立させる新しいモデルを作り上げた。嵐は、そのモデルにのって、個々のメンバーが高いレベルにあった。まだまだやれたはずだ。

 SMAPの解散を巡っては、ジャニーズ事務所によるファンに対する不当な扱いがあったし、タレント管理の仕方も通用しなくなってきていることが露呈した。その後を受けた嵐には、大きな風圧がかかっていたはずだ。

 あれだけの人気があり貢献してきたSMAPがあんな形で解散したことは、後進のグループにも絶望を与えたと思う。あれが終わりの始まりで、ジャニーズの生態系が崩れたといえる。


■放送プロデューサーのデーブ・スペクターさんの話

 一般的にはユニットの一員でいた方が、個人としての仕事の依頼もくると思うので、営業的な視点からはコンサートなどきつい仕事は減らしながらも、グループの活動は続けていくという方が得策なのではないかと思った。特に、ジャニーズの中で「嵐」は最もブランド力の高いユニットなのだから。

 メンバー同士やスタッフとの不協和音は感じられなかった。「2020年まで活動する」と聞いて、五輪イヤーを好機ととらえての休止なのかなと思う。それほど大きな節目は今後なかなか訪れないだろうし、「五輪の年まで頑張るから」という理由は、多くの人たちを納得させる材料にもなるのではないか。

1/27(日) 21:04配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190127-00000046-asahi-soci