SF映画『2001年宇宙の旅』(1968)でコンピューターHAL 9000の声を担当した俳優のダグラス・レインさんが現地時間11日朝、カナダ・オンタリオにあるセント・メアリーズ・メモリアル病院で亡くなった。90歳での自然死だった。カナダの舞台芸術祭ストラトフォード・フェスティバルの広報が発表した。

 カナダ出身のベテラン舞台俳優であるダグラスさんを映画界で一躍有名にしたのが、『2001年宇宙の旅』のHAL9000役だ。HALは宇宙船に搭載された人工知能を備えたコンピューターで、優しく丁寧な語り口が印象的な“チームの一員”だったが、突然豹変して船内を恐怖に陥れた。HAL役にはさまざまな俳優が候補に挙がったがうまくいかず、スタンリー・キューブリック監督らが「これこそHAL」と決めたのがダグラスさんの声だった。

 ダグラスさんは同作の続編『2010年』(1984)でもHALの声を務めたほか、ウディ・アレン監督のSFコメディー『スリーパー』(1973)でもコンピューターの声を担当した。(編集部・市川遥)


2018年11月12日 12時29分
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