インタビュー2018.10.8 Mon 10:00
「なんだ、スライムか」。RPGを遊んだ際、冒険の始まりで遭遇したモンスターが、まんまるくて弾力がある小さなスライムだと安心する人は多いのではないだろうか。
何と言ってもスライムは、“雑魚モンスター”の代名詞として定着している。

しかし、スライムのルーツを辿っていくと、「巨体でドロドロとしている」「剣など物理攻撃が効かない」「毒をもっている」「体内に取り込まれたら窒息死する」といった本来は非常に危険なモンスターであったことが分かる。

そんなスライムが日本で“雑魚”モンスターとして定着するきっかけとなったのは、アクションロールプレイングゲームの草分け的存在『ドルアーガの塔』(1984年)だと言われている。

そこでアニメ!アニメ!では、同ゲームを手がけ、自らを「日本版スライムA級戦犯」と称するゲームクリエイターの遠藤雅伸氏にインタビューを実施。
なぜスライムは“雑魚”モンスターになったのか、さらにそんな“スライム”を題材としたTVアニメ『転生したらスライムだった件』で“最強”のスライムが描かれることに対しての考えを訊いた。



プロフィール
1959年2月23日、東京都渋谷区生まれ。1981年に当時のナムコに入社、『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』など数々のヒット作を手がける。
1985年には自身で株式会社ゲームスタジオを設立し、『イシターの復活』『カイの冒険』『ザ・ブルークリスタルロッド』を制作。
現在は、東京工芸大学の芸術学部ゲーム学科の教授として後進の育成にも励む。


『転生したらスライムだった件』
10月1日(月)より
TOKYO MX、BS11、MBS他にて放送開始


■スライムのルーツとは

――遠藤さんはご自身を「日本版スライムA級戦犯」と称しており、「スライム=最弱」のきっかけを作った張本人だと思いますが、まずはその経緯をお聞きしたいです。

遠藤雅伸(以下、遠藤)
1981年に『ウィザードリィ』(※1)が発売されたんですが、冒険者がはじめに遭遇する雑魚キャラがスライムでした。そこで登場するスライムの印象が強かったので、『ドルアーガの塔』でそのイメージのスライムを登場させたんです。
『ウィザードリィ』以前にも、1974年発売のTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』でスライムは登場していたのですが、今のような弱いキャラではなく、手強いキャラとして描かれていました。

(※1) 1981年にアメリカでApple II用ソフトウェアとして発売されたコンピュータ・ロールプレイングゲーム。現在のコンピューターRPGの元祖とされており、日本では『ドラゴンクエスト』シリーズや『ファイナルファンタジー』シリーズなどに大きな影響を与えた。

(※2)1974年にアメリカで制作・販売されたテーブルトークRPG。世界で最初のロールプレイングゲームで、後のコンピューターRPGの原点になった。ファンタジー世界が舞台で、元祖とも言える様々なタイプのスライムについて詳細にまとめられている。ゲーム中のダンジョンに登場するスライムは非常に倒しにくく、トラップなどにも使われるやっかいな存在だった。

――『ドルアーガの塔』にスライムを登場させた1984年当時、日本においてスライムはどのような存在だったのでしょうか?

遠藤
そもそもほぼ知られていませんでしたし、子どもが遊ぶ缶に入ったおもちゃのイメージしかなかったと思います。
私も『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に関する文献を海外から取り寄せて読んだ時にその存在を知り、その後『ウィザードリィ』をプレイして初めてスライムという存在にリアルで触れました。

――『ドルアーガの塔』におけるスライムのキャラ設定の際に、どんなことを意識しましたか?

     ===== 後略 =====
全文は下記URLで

《乃木章》
https://animeanime.jp/article/2018/10/08/40629.html
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https://animeanime.jp/article/2018/10/08/40629_2.html

★1が立った日時:2018/10/08(月) 17:38:56.60

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