選手団の栄養サポート施設として、日本オリンピック委員会(JOC)が4日から「G−Road Station
(ジーロード・ステーション)」を開いている。氷上競技が行われる江陵と、雪上競技がある平昌の2カ所に
設けた施設では、日本で普段食べているものと同じような食事を味わえる工夫がされている。キーワードは、
だしを使った「和軽食」だ。

江陵市内の選手村近くの施設で6日に報道陣に公開されたメニューは、鶏とキノコのだし炊きご飯や、白身魚と
野菜のだし鍋など、寒い気候にぴったりのものが並んだ。この取り組みは2016年リオデジャネイロ五輪に続いて
2回目の実施だが、JOC強化部は「日本はだしを使う文化。海外の五輪開催地で『うまみ』のある食べ物を
見つけるのは難しい」と強調する。食品メーカー・味の素の協力で提供されるメニューは日替わりで毎日7種類ずつ。
特に充実しているのはスープや鍋で、豚汁やギョーザ入り野菜スープなどがある。味の素は「汁物のだしは胃を
元気にするグルタミン酸が豊富」として、食欲がない選手に、まず口にするよう勧める。デザートは低カロリーのものも
用意される。

選手村のレストランでの食事が基本のため、この施設はあくまで「補食」という位置づけ。食材は現地のものを使用し、
調理で和風にアレンジした。会場付近は寒さが厳しいこともあり、体が温まるショウガも随所に利かせている。
リオ五輪に続きメニュー作成を手がける味の素の管理栄養士、鈴木晴香さん(27)は「練習後すぐに効率よく
エネルギー補給ができます」と話している。

https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20180207/k00/00m/050/029000c

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