日本相撲協会の広報部長を務める春日野親方(55 元関脇・栃乃和歌)が、2011年の八百長事件の際、キーマンとされた元力士に対して、「爆弾発言したら協会パンクだよ」、出世が「パーだ」などと話していたことがわかった。

 八百長を認めた元前頭の春日錦は、当時、春日野部屋に部屋付き親方として所属しており、相撲協会の特別調査委員会の調査に協力していた。ただ、調査の過程で、八百長が春日錦を中心とした番付下位グループだけで実行したと矮小化され始めたことに不信感を抱き、春日野親方ら関係者とのやり取りを録音していた。

 週刊文春が入手した音声テープによれば、春日野親方は春日錦に対して「五月場所で爆弾発言でもしてみろ。その時点で協会パンクだよ」と発言していた。当時は、三月場所が開催中止となり、五月場所の開催に向けて、相撲協会が八百長問題の調査を進めている時期だった。

 春日錦の件について、千秋楽後に春日野親方に声をかけたが、終始無言。改めて部屋に取材を申し込んだが、「春日野部屋関係者」を名乗る男性から記者に非通知の電話があり、「質問はすべて協会で発表している内容。協会を通してほしい」とだけ告げ、一方的に通話は打ち切られた。

 2月1日(木)発売の「週刊文春」では、20時間を超える音声テープの内容や栃ノ心へのゴルフクラブ殴打事件など相撲界の暴力問題について詳報する。

http://bunshun.jp/articles/-/6038