プロ野球日本ハムファイターズが本拠地を構える札幌市。
球団は現本拠地の札幌ドームを離れ、新球場の建設を検討している。
高校野球屈指のスラッガーの清宮幸太郎選手が入団し「世界に誇れるプレーヤーを育てる環境を整備したい」と球団が意欲を燃やす中、札幌市と北海道北広島市の間で誘致合戦が繰り広げられている。

市の第三セクターが運営する札幌ドームは、日本ハムが北海道に進出した2004年から本拠地として使われている。
多目的球場のため観客席の傾斜がきつく、巻き取り式の人工芝が選手の体に負担となっていることなどから、球団は16年5月、自社所有の新球場を造ることを明らかにした。

これを受け、札幌市は2カ所(北海道大構内と道立産業共進会場跡地周辺)、北広島市は「きたひろしま総合運動公園」を建設候補地としてそれぞれ球団に提案。
しかし、札幌市の2カ所は球団が必要とする面積を満たしていない。

一方、北広島市の公園は最寄り駅から遠く、球場を建てるには新駅設置などのインフラ整備が不可欠となる。
いずれも課題が残り、協議は難航していた。

そんな中、札幌市は15日に行われた球団との実務者協議で、1972年冬季五輪大会で使用された道立真駒内公園を3番目の候補地として提案した。
屋外競技場を取り壊して新球場を建てる計画だが、市まちづくり政策局は「周辺の自然林については保全を図る」と説明。

商業施設などは、最寄りの市営地下鉄真駒内駅前の再開発計画と連携して整備する考えを明らかにした。
一方、球団は同日、候補地を真駒内公園と北広島市の2案に絞って検討すると表明。

来年3月までに一定の方針を出すとしている。
年明けから、候補地をめぐる球団と両市の駆け引きは激しさを増しそうだ。

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