◇体操・世界選手権(2017年10月5日 カナダ・モントリオール)

 体操・世界選手権の男子個人総合決勝が5日、カナダ・モントリオールで行われ、
白井健三(21=日体大)が合計86・431点で銅メダルを獲得した。肖若騰(中国)が
86・933点で初優勝した。

 得意の床運動と跳馬で高得点を叩き出し、トップと0・650点差の3位で最終種目の鉄棒へ。
2日の予選では屈身コバチで落下したが、決勝では大きなミスなくフィニッシュ。
両手でガッツポーズを繰り出し、笑みを浮かべた。

 予選で6連覇中だった内村航平(28=リンガーハット)が左足首を負傷。
鉄棒の演技前に棄権を決断したキングはフロアを降りる前に白井の背中を叩き、
思いを託していた。「言葉なきメッセージ。全てをあれで伝えてくれた。航平さんには
安心して上から見ていてほしい」と話していた白井は、観客席で応援した内村へ好演技を届けた。

 13年に初めて世界選手権に出場し、種目別の床運動で日本史上最年少となる17歳で
金メダルを獲得した。団体総合金メダルに貢献した昨年のリオデジャネイロ五輪までは
床運動、跳馬のイメージが強かったが、今年に入って6種目の個人総合でも一気に台頭。
5月のNHK杯では優勝した内村と接戦を演じていた。

 07年大会以来、10年ぶりに内村不在だった個人総合決勝。大会前、内村は白井について
「今後もう少し難度を上げれば世界を獲れる」と話していた。今大会のメダルで、
世界一を狙えるポテンシャルをあらためて証明。20年東京五輪へ、オールラウンダー白井の
輝きが増していく。

スポニチ
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171006-00000101-spnannex-spo